マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】2014年に読んで面白かった本

大変影響を受けた。ボードリヤールの消費社会論を80年代東京に当てはめた本。
ずっと漠然と感じていた、「生き辛さ」の正体が解った気がした。
街自体が広告になっており、欲望が生産される。
そこでは記号が記号を消費する。
資本が利潤を生み続けなければいけないために、外部からの搾取を常に必要とする。
カトリックが利子を禁止したのは慧眼中の慧眼。
 上記の本を読んだ後だったので、すんなり理解出来た。上記本+物語の力の強大さ。マーケティング=プロパガンダ
「いわば人間は〈物語〉に縛られているのであり、その善し悪しは別として〈物語〉に縛られることで安定するのだ。(中略)〈物語〉に縛られることは共同体に縛られることであり、だからこそ権力は常に〈物語〉を自らの管理下に置こうとするのである。」
「ぼくたちが自分たちの言葉や表現だと屈託なく信じているものの多くが実は知らず知らずのうちにある枠組みの中で思考させられているという事態が実は数多く見られるのではないか。」
 宮台真司の本は全て面白かった。ポストモダンの困難な状況がよく理解できた。
 銀杏ボーイズ、神聖かまってちゃん、ロック、現在の音楽シーンについて。長いこと音楽シーンを追っていないので為になった。
 久ひぶりに漫画を読んだ。フラットな虚無感。ポスト大量消費文明の時代。
 左翼本流のようなものが解った。原発事故で再び露呈した、「無責任の体系」。里見岸雄の言う日本の国体、「犠牲を強いる感激のシステム」が消えた今、日本には「利益社会」しかない、とてつもない空白。今後日本国が拠って立つ理念は見つかるか?
 
その他、血盟団事件、無菌病棟より愛をこめて、嫌われる勇気、成功学キャラ教授、身体を売ったらサヨウナラ、ヒップな生活革命などを読んだ。