マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】2015年に読んで面白かった本ランキング

2022年1月にこのエントリを書いている。

1位 萱野稔人『国家とはなにか』(以文社 2005年)

自分の原点の一つとなっている本。
哲学とは社会学とはこんなにも面白いものかと蒙を啓かれた。
「国家とは暴力にかかわる運動である。」

2位 大崎善生『赦す人 団鬼六伝』(新潮社 2015年)

ものすごく面白かった。徹底した取材で人生を浮き彫りにする。
遊び尽くした人生。将棋界とのかかわり。水商売への愛。
大崎善生はうまい。

3位 矢部宏治、須田慎太郎『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社 2011年)

沖縄旅行の供。これを片手に基地を巡った。
沖縄から見ると日米関係の真の姿がよくわかる。

4位 宮台真司、仲村清司『これが沖縄の生きる道』(亜紀書房 2014年)

こちらも沖縄旅行のお供。沖縄も決して一枚岩なわけではない。
沖縄には本土が無くしてしまった生活世界、人間関係がまだ残っている。しかしそれも風前の灯火。

5位 九龍ジョーメモリースティック ポップカルチャーと社会をつなぐやり方』(DU BOOKS 2015年)

ものすごく面白かった。自分は最先端のカルチャーに疎いので、ここで紹介されている人々半分も知らなかった。
この本のおかげで日本の新しい文化の萌芽が知れてよかった。経済的に豊かな時代ではなくなった。
しかしいつの時代にも真剣に生きようとする若者は存在する。

その他

現代思想 2015年10月臨時増刊号 総特集◎安保法案を問う』(青土社)、中田安彦『日本再占領 「消えた統治能力」と「第三の敗戦」』(成甲書房 2011年)、栗原康『G8サミット体制とはなにか』(以文社 2008年)、平川克美『移行期的乱世の思考』(PHP研究所 2012年)、鈴木大介『老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体』(ちくま新書 2015年)なども面白かった。