マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】矢部宏治、須田慎太郎『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社 2011年)

コラム
01 ペリーはなぜ、最初に那覇にきたのか
02 沖縄には、6人の帝王がいた
03 普天間は「法律上の飛行場」ですらない
04 占領はまだつづいている
05 鳩山首相はなぜやめたのか
06 続・鳩山首相はなぜやめたのか
07 天皇に切り捨てられた島
08 県道251号線・パイプライン道路を行く
09 嘉手納と辺野古の弾薬庫に核はあるのか
10 日本国憲法日米安保条約
11 アメリカの対日政策
12 CIAと戦後日本
13 日本テレビとCIA
14 戦後体制の守護神・司馬遼太郎
15 60年安保とは、なんだったのか
16 沖縄返還とは、なんだったのか
17 写真を撮るときの注意
18 細川首相はなぜやめたのか
19 少女暴行事件
20 沖縄の海兵隊はグアムへ行く
21 日米合同委員会とは何か
22 いま、日本に何が起こっているのか
23 小指の痛みを、全身の痛みと感じてほしいのです
24 アメリカの二つの顔
25 世界の希望はどこにあるのか
26 フィリピンにできたことは、日本にも必ずできる
27 「常時駐留なき日米安保」と「アジア共同体」
28 そして輝ける未来へ
 
01 ペリーはなぜ、最初に那覇にきたのか
02 沖縄には、6人の帝王がいた
高等弁務官 ネコの許す範囲でしかネズミは遊べない
 
03 普天間は「法律上の飛行場」ですらない
04 占領はまだつづいている
片岡鉄哉 ハーグ陸戦条約「私有財産は没収してはならない」
 
05 鳩山首相はなぜやめたのか
1997年 比嘉鉄矢名護市長 
 
06 続・鳩山首相はなぜやめたのか
「外務事務次官だけの引きつぎ事項」 巨大な密約の体系
 
07 天皇に切り捨てられた島
1979年4月「世界」 筑波大進藤栄一教授 
天皇メッセージ」問題 1947天皇-マッカーサー 「天皇は、沖縄にたいする米軍の占領事項は、日本に主権を残したままでの長期租借ー25年ないし50年、あるいはそれ以上ーの擬制(フィクション)にもとづくべきであると考えている」
入江侍従長の日記 リアルでクールな判断 
1947 突然の逆コース がいまのねじれ現象の原因 天皇制と安保 
 
08 県道251号線・パイプライン道路を行く
09 嘉手納と辺野古の弾薬庫に核はあるのか
60年代は1000発以上の核兵器 いまもある 
 
10 日本国憲法日米安保条約
1946年2/4-12 GHQのメンバーが9日間で 英語 サンフランシスコ講和条約日米安保条約は同日に締結→表裏一体の関係 占領軍→駐留軍 名前だけが変わった。 9条は沖縄の国連軍=米軍が前提=マッカーサーの構想 
 
11 アメリカの対日政策
菊と刀」戦時情報局 対日心理戦争 アジアと距離を置かせる ルース・ベネディクト サミュエル・ハンチントン 
 
12 CIAと戦後日本
ティム・ワイナー そもそも自民党というのは「岸がCIAに金を出してもらってつくった政党」 総額数百万ドル
岸 池田 佐藤 資金提供15年間続く 自民党の本質的機能「安保体制を守り、運営する」
「外交、防衛のすべてをアメリカに頼る保護国」愚者の楽園
 
13 日本テレビとCIA
「日本へのテレビの導入と、日本テレビの創設」そのものが、共産主義に対抗するためのアメリカの心理戦(情報戦)の一環 「対日心理戦略計画」
 
14 戦後体制の守護神・司馬遼太郎
街道をゆく 6巻 米軍基地に関する記述は1行もない 米軍の占領は「より軽度の占領」 対日心理戦争の基本コンセプト
感情的な文章 3度 三島割腹 天皇崩御 江藤淳との対談 火消し 聖断 アメリカともう一度戦争をして勝てるか
わずか27年前に本当に原爆を落とされたことの恐怖 天皇も吉田も岸も
 
15 60年安保とは、なんだったのか
「米国の日本基地使用協定」アメリカは日本を守る義務はない 日本は駐留が抑止という考え 
 
16 沖縄返還とは、なんだったのか
基地を恒常的に使用 運営経費を下げる 思いやり予算 永遠 「安保延長のための切り札」好感度アップ
 
17 写真を撮るときの注意
日米地位協定
 
18 細川首相はなぜやめたのか
武村正義北朝鮮のコネクション 武村を切らないなら核の傘を提供しませんよ
 
19 少女暴行事件
米軍用地特措法改正案 圧倒的多数で可決 「46対1」
 
20 沖縄の海兵隊はグアムへ行く
伊波洋一 豊下楢彦 「天皇を米軍が守る」「その周囲は官僚が支える」(天皇+米軍)+官僚 戦後の国体
米軍の存在が現在の国家権力構造の基盤 「米軍・官僚共同体」 力の源泉「条約や法律を解釈する権限」
 
21 日米合同委員会とは何か
日本国憲法日米安保条約、2つの異質な法体系が、日米地位協定によって「接ぎ木」されている
アメリカとの接点(=密約を結ぶ立場)にいる者が権力を握る」
議事録と合意文書が公開されない 月2回会って密約を結んでいる
砂川事件 伊達判決 「米軍は合憲」「日米安保条約に関しては基本的に憲法判断は行わない」
 
22 いま、日本に何が起こっているのか
日本人が見たくない現実
日米安保法体系の方が日本国憲法法体系よりも上
日米安保条約は知らないあいだに完全に変質
「先制攻撃ドクトリン」ヴェストファリア条約の近代国際法の理念を破壊
2005年の合意でアメリカの真の属国に 町村外相 大野防衛庁長官 
「国連の尊重」「極東という地域上のしばり」を取り払う 「予防戦争」
田中明彦 「アメリカを支持しない危険は、日本にははかりしれないほど大きいと思う」
比較衡量という意味なしワード
日本国際政治学会 理事長
 
23 小指の痛みを、全身の痛みと感じてほしいのです
24 アメリカの二つの顔
民主国家と基地帝国 英国は帝国を捨てた
 
25 世界の希望はどこにあるのか
日本の存在はアメリカの偽の正義を支えてしまっている
おべっか部下
もし日本に基地がなければ、アメリカはイラク戦争もアフガン戦争もベトナム戦争もやろうと思わなかった可能性がある
「親米・反基地」の思想
 
26 フィリピンにできたことは、日本にも必ずできる
「2025年以降、外国の軍事基地、軍隊、施設は、国内のいかなる場所においても禁止される」
この一行を憲法に入れる
フィリピン 1987年の憲法制定
アーミテージは怒鳴り散らした アキノ大統領 バルト三国でさえ独立している
「勇気」があればできる
松宮俊樹「こうして米軍基地は撤去された」
「もっとも大事な問題は主権の問題だ」
「そもそもアメリカは海外基地が、その基地のある国を防衛するために存在すると考えたことなど、一度もない」
「従属と尊厳」
主権国家なのか植民地なのか」
「もし植民地主義になれきった人たちのように、価値ではなく、損得で判断するようになってしまうと、正しいことをするといきは訪れないだろう」
「苦しい選択だが、尊厳の問題なんだ」
 
27 「常時駐留なき日米安保」と「アジア共同体」
「常時駐留なき日米安保」と「アジア共同体」
この2つの政策で日本の形は劇的に変わる
66年間の呪縛を解いて、一歩踏み出しましょう。それは日本とアジアだけではなく、大多数のアメリカ人にとっても幸福をもたらす道なのです。
 
28 そして輝ける未来へ
あとがき
現在の日本がどこかおかしな、国の根幹に大きな嘘があるような社会になっている原因
日本とアメリカの関係はストックホルム症候群 銀行強盗と連帯感
従属の度合い
監修 前泊博盛
沖縄を刺し続ける「安保の棘」
微分化された暴力