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「現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!」仲正昌樹編

現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!

現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!

はじめに

Part1 戦後「現代思想」の見取図 仲正昌樹
 「現代思想」の変遷

Part2 フランクフルト学派の批判理論 清家竜介
 フランクフルト学派の展開
 マックス・ホルクハイマー‐学際的唯物論から批判の道へ
 テオドール・W・アドルノ‐観念論の解体と「非同一的なもの」の救済
 ヴァルター・ベンヤミンアレゴリーと集団的夢としての資本主義
 ユルゲン・ハーバーマス‐コミュニケーション的理性と公共圏の構造転換
 ホネットとメディア論者達‐ポスト・ハーバーマスを巡って
 Book Guide‐フランクフルト学派への道程

Part3 正義論としてのポスト構造主義 藤本一勇
 ポスト構造主義の基本理念
 ジャン・ボードリヤール‐消費社会の神話と構造
 ジャン=フランソワ・リオタールポストモダンの「正当性」
 ミシェル・フーコー‐支配のテクノロジーと自己のテクノロジー
 ジャック・デリダ‐世界の「余白」に
 ドゥルーズ=ガタリ‐マイナー性のために
 Book Guide‐自己から電脳社会まで

Part4 現代リベラリズムの冒険 北田暁大
 現代リベラリズムとは何か
 ジョン・ロールズ‐公正としての正義
 ロバート・ノージック‐「最小国家」の構想
 カール・ポパー‐「開かれた社会」の探求
 リチャード・ローティ‐リベラル・アイロニスト
 Book Guide‐知的緊張を追体験せよ

Part5 西欧近代にとっての「他者」 毛利嘉孝
 カルチュラル・スタディーズとポストコロニアリズム
 スチュアート・ホール‐「保証なき」教育者/介入者
 ポール・ギルロイディアスポラの思想
 エドワード・W・サイード‐亡命者の思想
 ガーヤットリー・チャクロヴォルティ・スピヴァクサバルタンの思想
 アントニオ・ネグリマイケル・ハートマルチチュードの思想
 Book Guide‐古典と濫読のススメ
 
Part1 戦後「現代思想」の見取図
現代思想の源流は ≒ニーチェ=マルクス主義
=「脱」正統マルクス主義
WW2 ナチズム↔ヒューマニズムの勝利
→「自由主義」vs「社会主義
どちらが「それ」を実現できるか?
P14後半の後半。
「西側」に残ったマルクス主義

スターリン批判
新左翼ルカーチ
サルトルアンガージュマン
フランクフルト学派=学際的 横断的
マルクーゼ、フロムはアメリカに残る
ホルクハイマー&アドルノ啓蒙の弁証法
→はしご外しのループ 再帰性 =人間を疑う
「正解はない」
100円のリンゴ 100円のノート 100円の
物象化 そこで芸術 芸術の値段
ベンヤミンのファンタスマゴリー
ツイート
ボードリヤール「記号」
リオタール=東・宇野=島宇宙
サルトルレヴィ=ストロースの論争
サルトル再評価
コギト(=考える私)に内在する、普遍的な理性
構造主義の台頭によって、近代の「人間」中心主義的な知の体系の「限界」が見えてきたわけだが、そうすると今度は当然の流れとして、「構造主義」自体の"限界"も問題にされるようになる。「構造主義」は、「各"主体"は自分では”自由”に思考し、振る舞っているつもりになっているが、"主体"の"主体性"は、その"主体"を生み出した不可視の構造によって無意識レベルで規定されている」と主張
フロイト エディプス・コンプレックス 
父親=社会的な規範=超自我=文明
エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』
 
Part2 フランクフルト学派の批判理論
ホルクハイマー、アドルノ啓蒙の弁証法
「古来、進歩的思想という、もっとも広い意味での啓蒙が追求してきた目標は、人間から恐怖を除き、人間を支配者の位置につけるということであった。しかるに、あます所なく啓蒙された地表は、今、勝ち誇った凶徴に輝いている」
端的にいえば「啓蒙の弁証法」は、神話や宗教の圏域から脱出しようとする啓蒙という脱魔術化の運動が、ファシズムという近代の神話へと陥った否定の運動を指している。啓蒙の運動は、近代の神話ともいうべきファシズムのもたらした全体主義の猛威によって、実際に破局へと至った。ユダヤ人のホロコーストは、近代の神話の極限に位置している。
ホルクハイマーとアドルノ 徹底的な理性批判
ホルクハイマー「宗教」へ アドルノ「美」へ アドルノの文化・芸術論
テーラーシステムにみられる強化された労働
ハーバーマス「コミュニケーション論的転回」「生活世界とシステム」
「システムによる生活世界の植民地化」
システムの合理化は止められない
1968 「豊かな社会」を経たからこその人々の要求
欧米という言葉のミスリーディング 
ヨーロッパのアイデンティティ=カント的な永久平和への希望
>>人間の怒りはどこにあるか?俺は「形式主義」に対する怒りが強い<<
ホルクハイマーのプラグマティズム批判
当時勢いを増していたプラグマティズム実証主義もまた、支配的体制に奉仕するイデオロギーであることを、ホルクハイマーは指摘する。それらは、実用的な精神の哲学的表現であり、理性の主観化と道具化に見合った「現代産業の片割れ」である。そのモデルは、実験的物理学を模範にした自然科学である。
プラグマティズムは、真理の基準を主体の満足に置き、客観的な目的論的秩序を喪失し手段へと還元された世界を実験という方法によって用立てようとする。プラグマティズムの企図は、よりよい未来、すなわち「進歩」へと繋がれているが、その哲学は「回想したり沈思したりする余裕をもたぬ社会」を反映したものだ。
客観的理性を失って盲目的にしんこうする経済的・社会的諸力がもたらす「進歩」もまた「冷淡」で「残酷」なものである。道具的理性をメディアにして突き進む「進歩」の渦は、よりよき未来という果実を得るために、力なき者や不適合者達を敗残者として打ち捨て、適合者たちに対しては不断の自然支配を要求してくる。不断に自分自身の欲望を抑圧し、自己保存を成し遂げようとする自我の働きは、次第に意識的にも疎ましいものとなってしまう。有機的な自然との交流を欲するミメーシス衝動は、歪められた破壊的な力へと転じ、自我や他者をサディスティックに迫害しようとする願望をつのらせてゆき「自然の叛乱」を準備する。
二つの大戦を経験する前に理論活動を行ったパースやジェイムスのプラグマティズムは、「無邪気な素直さで広汎な実業文化の精神」を反映したものであるとホルクハイマーは言う。しかし、実際に「自然の叛乱」によって市民社会は自己崩壊してしまった。ところが、ファシズムを打倒した実用的な精神は、その崩壊を深く反省することなく、せっせと未来への希望を紡ぎながら瓦礫の山を積み上げてゆく。
>>フクイチも天災、アクシデントではない。必然の帰結。<<
生粋の批判者アドルノ
ヒロシマナガサキホロコーストは脱呪術化してきた近代社会の論理的帰結 フクイチはその延長
「身体性を抜きにする」「頭でっかち」
ヴァルター・ベンヤミン 遊歩者ベンヤミンの「静止状態の弁証法」は、進歩の守護者ヘーゲルの真逆を行く。その「救済する批評」は、最後の骸やガラクタの一片を救済するまで、歩みを止めることはない。
寓意家・ベンヤミンの眼差しは「歴史の天使」のそれである。それは、歴史の見方のコペルニクス的転回であり、うわべの進歩や発展が実際のところ破局の連鎖にほかならず廃墟の山を築き上げていると見るものだ。馬上のナポレオンに魅入ったヘーゲルの「絶対精神の弁証法」が勝者の弁証法であるならば、革命の殉教者ブランキやモードに押し流されてゆく数々の商品群で溢れかえったパリのアーケードに魅入られたベンヤミンの「静止状態の弁証法」は、敗者の弁証法と言うべきものだ。進歩という追い風に乗った絶対精神の歩みは、様々な瓦礫の山を背後に積み上げ、敗残者たちの骸を打ち捨てながら前へ前へと突き進み、勝者の秩序として組み立てられた概念のシステムを出現させる。進歩の批判者ベンヤミンは、進歩の守護者ヘーゲルの真逆を行く。その「救済する批評」は、最後の骸やガラクタの一片を救済するまで、歩みを止めることはない。
アレゴリー パサージュ論へ
ベンヤミンにとって近代もバロックと同じく地獄 パリ 地獄の首都 
パリとモード(フェティッシュ
詩人 シャルル・ボードレール 
「新しさ」「商品の攻撃の最前線」市場のアレゴリー(寓話、例え)たち
ハーバーマス 「システム(必然の王国)」と「生活世界(自由の王国)」は止揚できない。従って、マルクス主義と決別。
公共圏 サロン、コーヒーハウス 文芸的公共圏→政治的公共圏
マスメディアとは、産業界による大衆洗脳、或いは世論誘導装置
産業界からの広告費を大きな収入源 大衆を消費社会へ誘うとともに 政治をショーに
ヘーゲルの言う市民社会=欲望の体系
ハーバーマス「システムに手はつけられない。つけてはいけない」
社会改良主義 憲法愛国主義 
アクセル・ホネット 承認の闘争 マイノリティ 自己尊重 尊厳
「法」は人間の「尊厳」を「保障」しなくてはならない。
村澤真保呂 タルドルーマンと相性がいい 人間(主体)を見ない コミュニケーションだけを見る
「経済システム」「法システム」「政治システム」オート・ポイエーシス的に産出する。ポストモダン
 
Part3 正義論としてのポスト構造主義 藤本一勇
国民国家は個人間の差異や思想信条の違いを「国民」と「国家」の等質性や形式性へと還元し、「国益」(これは私的利害と国際的利害を接続し、それらの擁護者と自称することもある)の名のもとに人々を動員し、それ以外の価値や要素を排除・抑圧する。資本主義は形式的な(建前上の)市場の透明性と貨幣的価値の画一性によって現実や物質の諸差異を抹殺し、さらにそこから得られる利益を餌にしてその末梢そのものを隠蔽あるいは正当化する。経済的な画一化=集権化構造が利益分配と多様化の口実によって覆い隠されるのである。
その矛盾は国際的には階級(あるいは階層)の格差として、国際的には植民地の略取として現れる。その際、資本主義は国民国家と結託し、経済的国内格差を国家の政治的・文化的・道徳的な国民統合力で戸湖し、またそうした国内の政治経済上の矛盾を対外的な敵対関係や植民地経営へと転位させて隠蔽すると同時に支配の道具として活用する。これは、システムの矛盾をメンバーの犠牲へと転嫁することで、システムがさらなる覇権強化や自己正当化を獲得する供犠(サクリファイス)の構造である。
巧妙な形 巧妙な権力
ポスト構造主義相対主義ではない むしろ主体を考える
世銀 IMF ODAの暴力
正義は合法性ではない
ボードリヤール 商品→マルクスを発展 商品は消費社会最大の俳優である → 全てが商品になる
ユートピア」とは「どこにもない」という意味。
「飼い馴らされ取り込まれた個々の生の力を取り戻す闘い」
「この収監対象の拡大は収監基準(規範)の変化を意味する。すなわち合理的な判断を行わない非経済的な存在が「狂った」存在として、あるいは社会を「狂わせる」存在として収監の対象とみなされるようになるのだ。政治権力や法権力への不服従者の枠組みのなかに、新たに経済や労働への不適格者が組み込まれ始めたことは、資本主義が発展するなかで勤勉や節約といった(自己)管理的なモラルが浸透し始めたことの証左である」
パノプティコン=自発的従属(服従)→「規律訓練」
「すべての人間の生とは、一個の芸術作品でありうるのではないでしょうか。なぜ、絵画や建物が美術品であって、私たちの生がそうではないのでしょうか」
ドゥルーズ=ガタリ
二人で書くことが重要
複数性による触発
資本主義や国家ですら、欲望に触発された一現象。欲望の運動史の表層現象。
 
Part4 現代リベラリズムの冒険 北田暁大
「自由」主義とはなにか 自由の分類図式
近代人の自由は個人の独立性を尊重する個人的自由である
アイザイア・バーリン 積極的自由/消極的自由
井上達夫「善の諸構想の多元性を所与として承認せざるを得ない状況において、社会的結合はいかにして可能か?」
性善説
「井上のこうした議論にしたがうなら、リベラリズムとは、善の構想の多元性を前提としたうえで「正義 justice」のあり方を模索するプロジェクト(問いと思考の試行)の総体である、ということができるだろう。」
1971年 J・ロールズ『正義論』
個人か共同体か?
      個人指向
善指向            正義指向
   共同体(社会)指向
この四象限図式のなかで現代リベラリズムは、おそらく第一象限に位置づくことになるだろう。つまり、政治理論の課題として「善」の実質的な規定を行うのではなく、様々な善の対立を調停する「正」のあり方を研究し、また道徳的価値や善さを伝承する共同体よりも個人(の権利)を重視するのである。
コミュニタリアン 「状況化された自己」「物語的動物」
ミルの功利主義
>>功利主義への疑問、得になって、なんの得があるの?<<
ロールズ=リベラル ノージックリバタリアン
再配分/経済的自由
マイケル・ウォルツァー(コミュニタリズム) ジョセフ・ラズ(法哲学) リチャード・ローティ(アイロニカル・リベラリズム 「ポストモダンブルジョアリベラリズム」)
ジョン・ロールズ―公正としての正義
無知のヴェール=お前が俺でも耐えられるのか?
一つの「正義」「公正」を見いだせるのか
1.平等なシステムへの平等な権利
2.再配分
「正義は社会制度の第一の徳目であって、これは真理が思想体系の第一の徳目であるのと同様である。」
ロバート・ノージック―「最小国家」の構想
アナーキー・国家・ユートピア
カール・ポパー「開かれた社会」への探求
反証可能性 対象はフロイトアドラーマルクス主義
「開かれた社会とその敵」 漸進的社会工学 ヒストリシズムへの警戒 全体主義
>>竜馬が行く 「みんなが善なら俺は悪になる」<<
リチャード・ローティ―リベラル・アイロニスト
「公的・政治的な領野での残酷さの軽減と私的領域での自己創造に励む」
「左右両派から攻撃される」 知的スノッブ
フーコーによる批判「傍観者で回避的な文化左翼
 
Part5 西欧近代にとっての「他者」 毛利嘉孝
カルチェラル・スタディーズとポスト・コロニアリズム
スチュアート・ホール カルチュラル・スタディーズゴッドファーザー
理論家である以上にすぐれた教師 『ニューレフトビュー』
「コード化と脱コード化」理論 受け手もまた読み解く。
ポール・ギルロイ ガイアナ移民 スターウォーズ批評
アフリカ・アメリカ・ヨーロッパ 奴隷貿易の三角形 「ユニオン・ジャックには黒がねえ」
エドワード・W・サイード ― 亡命者の思想
「知識人論」 グラムシ 西洋に支配されている 
オリエントとは、西洋の中にある心象風景。
亜細亜主義
スピヴァク ― サバルタンの思想
サバルタンは語ることができるか」 南イタリアの貧農層
ネグリ・ハート ― マルチチュードの思想
→一人ひとりがPCを持ち、生産者になる
グローバリズム ポスト・フォーディズム
物質から情報へ。
「生ー政治」 国家を越える連帯
17/1/20読了。