マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】『別冊宝島110 80年代の正体! それはどんな時代だったのか ハッキリ言って「スカ」だった!』(宝島社 1990年)

1990年4月発行
目次
Part1 「わたしがいちばんかわいい」というワガママ
1.流通革命▶「眠らない「欲望」の充填装置<コンビニエンス・ストア>の資本論浅羽通明
2.清潔強迫症▶「わたせせいぞう化社会の爽やかな頽廃 近代の帰結としての<デオドラント文化>」呉智英
3.ハイパー・リアル▶「みんな<ユーミン>になってしまった 一億総中流の倒錯」大月隆寛
4.明るい部屋▶「<ワンルームマンション>というラジカルな劇 「西川口」では幕が上げられない」芹沢俊介
Part2 「このままじゃ、いけない気がする」という当たり前
5.スキゾ・キッズ▶「やりたいことがないから自由な<フリーター>というパラドクス」オバタカズユキ
6.モラトリアム▶「<ギョーカイ>の生成、あるいは「会社」という脅威」大月隆寛
7.トレンド狂時代▶「道具としての『ぴあ』再考 ポカリスエットでR・ストーンズが来る時代の 」山崎浩一
8.AVギャル▶「すべてのセックスが商品となったとき、もっともリアルで安直な「性」、AVが生まれた」小浜逸郎
Part3 「24時間働けますか」という愚問
9.キャッシュレス経済▶「そしてすべて「貨幣」になった <カード>がもたらした1億総投機家社会の構造」岩井克人
10.「「周縁」から眺めた80年代、ニッポン!」古橋健二
11.バイリンガル▶「「国際化」という名の「農協パック」」林巧
12.情報誌的世界▶「「市況」としての『週刊住宅情報』」川嶋光
13.健康嗜好▶「豊かな社会のもうひとつの病、「健康」にあらずば人にあらず」津村喬
14.インテリア熱▶「主婦たちの「毎日が戦争」 フランスパンに「お洋服」を着せ、ゴミにアップリケをする」戸塚ひろみ
15.ストレス社会▶「抵抗手段なき<ストレス>というツケ 奴隷のように働き、遊ぶ元気がなくなった」永井明
Part4 「おいしい」言説
16.「刈り上げおじさんがコム・デを着て、銀ぶち天才少年とチベットから来た男の登場で始まった」浅羽通明
17.「明るく、ポップなエロおばさんはなぜ元気印だったのか 上野千鶴子論――「経済大国ニッポン共同体」とフェミニズム山下悦子
18.「テレビの家族たちはどうして輝くのか 不倫、辛口、トレンディドラマのほんとうの意味」落合恵美子
19.「無根拠な「差別」こそが文化を活性化させるんだ ニュー・アカデミズムから吉本ばなな村上春樹をめぐって」渡辺直己

 
1.流通革命▶「眠らない「欲望」の充填装置<コンビニエンス・ストア>の資本論浅羽通明
コンビニ 究極のインスタント欲望充填装置
「けいこさんのいなり寿司」「ヘンじゃない。月夜の散歩」
『月刊宝島 ほとんど総ての人のためのカール・マルクス入門』
朝倉喬司「"連続射殺魔"永山則夫と『資本論』の出会い」
「資本主義的生産様式が支配的に行われる諸社会の富は一の『膨大な商品聚集』として現象し、個々の商品はかかる富の原基形態として現象する。だから吾々の研究は商品の分析をもって始まる」「商品はさしあたり、その諸属性によって人間の何らかの種類の欲望を充たすところの、一の外的対象・一の物である。これらの欲望の本性は、それが例えば胃の腑から生じようと、幻想から生じようと、何ら事態を変化させない。また、如何にして物象が人間の欲望を充たすかも、ここでは問題でない」
「自分にだけ見える灰色の光が突然、これまでつきあってきた人々の顔や、町の風景を照らし、それらすべてを商品という名の青白い凍結物にかえて、いっせいにこちらをむかせるような」「コトバの魔力がこめられた箇所」
資本主義社会では、富は膨大な商品として現れる。富とは何か?それは人間が欲望の対象とするもの。しからば、資本主義社会とは人間の要望がすべて商品によって充填される社会。さらに人間が商品にしか欲望を感じない社会ということになるはずだ。食欲、性欲、名誉欲、権力欲、これらが「金で買える夢」に他ならないことは、『資本論』を読まなくたってとうに誰もが知っている。
大きければ いよいよ 豊かなる気分 東急ハンズの買物袋 俵万智
テレビ CM の影響力の大きさ
深夜のオアシス CVS(Convenience Store)
特徴 異常に明るい 調理が不要 「生活」が脱臭されておままごとのよう
89年制作CM「二人の共通語」
本社のマニュアルどおりに死角のない店内カメラで労務管理を徹底するシステム
セブンイレブンのCMを一貫して担当している電通第四クリエイティブ課 白土謙二
3000種類の商品、30坪 POSシステム
浅羽『伝言ダイヤルの魔力』
「化粧の剥げたギャルとアロハのナンパ男が夜明け前の吉野家で、胸焼けのおっさんとビールを奪い合いながら、「いいことしてやがる」世間へのルサンチマンを交感し合うという中島みゆきの「狼になりたい」のシチュエイションは、こうしてなつかしの70年代となり、終わった。」
ワンルームマンション=生活を疎外しつくした空間
【主要7社】コンビニの国内店舗数推移をグラフ化(1983年~)
90年の段階で4万 交番もしくは郵便局の総数に等しい
>>サイゼリアは90年代ぽい<<
福島 二本松
「この場所は夕方の6時半を過ぎたら、人っこひとり通行人はいなくなる」
鈴木敏文「ではこの辺では、夜7痔、8時に全員床につくのか?TVを見ている人、受験勉強をしている人は皆無なんですか」
資本主義的生産様式が支配的な社会では、欲望は商品としてしかかたちをとれない。
「そのカリスマの孫が没した日の深夜、私はわけあって恵比寿から中野までタクシーをとばした。闇の底で自粛している街のそこここに煌々と灯る明かり。それはCVSファミリーレストランレンタルビデオだった。」
>>レベッカ・ソルニット「災害ユートピア」。3.11後1年ほどは資本主義支配が少しは揺らいだから、生き生きとしていた。<<
「伝統社会をも自然をも征服したシステムに支えられて今、私たちは生きている。80年代、すでに私たちは<便利(コンビニエンス)>に抗すべき自律的価値をすべて失い尽くしていたのである。花村太郎は、「自分自身のうちなる増殖衝動、魂の資本化」に警戒心を持つために『資本論』を読めと言った。これは「便利さ(コンビニエンス)」への警戒心に他ならない。押入れなき部屋、倉庫なき店、キッチンなき食堂の空遠く、流通と生産の過程がはるか彼方にかすんでいる。」
 
2.清潔強迫症▶「わたせせいぞう化社会の爽やかな頽廃 近代の帰結としての<デオドラント文化>」呉智英
「コミックモーニング」『ハートカクテル
上京少女と玉子丼
近代社会の平等という主張は必ず、平準化、平均化という結果を生む
美や倫理はそれにそぐわない
 
3.ハイパー・リアル▶「みんな<ユーミン>になってしまった 一億総中流の倒錯」大月隆寛
カーオーディオとカーエアコン
「資本の運動が個々の人間や企業の意思を超えた高度の自律性を持ち、猿のセンズリと化していった時期」
神田川』(73年)→『ルージュの伝言』(75年)
六本木で遊ぶ中学生 八王子から川を二つ越える
 
4.明るい部屋▶「<ワンルームマンション>というラジカルな劇 「西川口」では幕が上げられない」芹沢俊介
トレンディドラマ『オイシーのが好き!』
西川口 18m2 2300万円
東京がだんだん遠くなる
東京が生活空間としての機能を終え、情報空間に移行した。
85年 渋谷 地上げ 放火
黒川紀章 家族すらも個人の集まり もっと個人化を
 
5.スキゾ・キッズ▶「やりたいことがないから自由な<フリーター>というパラドクス」オバタカズユキ
カタカナ職業
87年 リクルート フロム・エー
大学中退→フリーター
「ギョーカイ」コピーライター
キラキラ職業
基本は「まんぞくにメシが食えない」もの
「サラリーマンは嫌だ」 会社に縛られない
テレビと雑誌からしか「仕事」を知り得ない。
サラリーマンのアンチとしての「ギョーカイ」
偏差値コンプレックスの一発逆転
『ドブネズミの詩』ザ・ブルーハーツ(書籍)
「言葉がないから「ノリ」に頼る」
週刊プレイボーイ89年9月26日号「ぼくらの新しい生き方特集 フリーターこそ未来を変える!/コンビニエンスな現代社会を支える気楽なぼくら、フリーター」
「自由」「好きなこと」「押しつけられないこと」
「ほんとうのプー、根なし草人生を貫徹するのは、パワーがいることだ。根がないことに押しつぶされない屈強な精神力と、それに至るまでの「そうでしか生きられない」必然性が必要だ。こんなものが、自己満足の合理化の世界でぬくぬくとしているだけのフリーターにあるはずがない。」
映画『フリーター』(バンダイ
 
6.モラトリアム▶「<ギョーカイ>の生成、あるいは「会社」という脅威」大月隆寛
>>この辺のVS構造すごく嫌<<
食い散らかしてきた「自由」
>>スーツとネクタイというシンボル<<
>>見られること<<
「いつまでもこのままいたい」「学校」
「会社」/「ギョーカイ」
>>方言や土着的なものに幻想を抱き過ぎ<<
花森安治「どぶねずみ色のサラリーマン」
仕事に対する「誇り」と「倫理」を語れない
「ギョーカイ」という名の「満州
とんねるず
 
7.トレンド狂時代▶「道具としての『ぴあ』再考 ポカリスエットでR・ストーンズが来る時代の 」山崎浩一
8.AVギャル▶「すべてのセックスが商品となったとき、もっともリアルで安直な「性」、AVが生まれた」小浜逸郎
速水健朗 おぐらりゅうじ の考察
「性欲」の自閉化
 
9.キャッシュレス経済▶「そしてすべて「貨幣」になった <カード>がもたらした1億総投機家社会の構造」岩井克人
10.「「周縁」から眺めた80年代、ニッポン!」古橋健二
11.バイリンガル▶「「国際化」という名の「農協パック」」林巧
12.情報誌的世界▶「「市況」としての『週刊住宅情報』」川嶋光
13.健康嗜好▶「豊かな社会のもうひとつの病、「健康」にあらずば人にあらず」津村喬
14.インテリア熱▶「主婦たちの「毎日が戦争」 フランスパンに「お洋服」を着せ、ゴミにアップリケをする」戸塚ひろみ
15.ストレス社会▶「抵抗手段なき<ストレス>というツケ 奴隷のように働き、遊ぶ元気がなくなった」永井明
「masked depression」マスクされた抑鬱状態「仮面鬱病
心とからだ
ストレスの父 ハンス・セリエ ヒッピーとヤッピー
拒食症 過食症 アルコール 出社拒否 帰宅拒否
 
16.「刈り上げおじさんがコム・デを着て、銀ぶち天才少年とチベットから来た男の登場で始まった」浅羽通明
79年 
「たしかに遊びがいはありそうだった。根暗くブンカの領域を選んだとしても、そこは充分アナーキーな遊園地と化しつつあった。ハイカルチャーとメジャーの権威をも資本が解体しつつあり、マイナーが分衆として資本に取り込まれるにはまだ間があった76年~83年という転換期にあって、低成長下のサブカルチャーは奇妙な活性化を見せていたのだ。『すすめパイレーツ』に『マカロニほうれん荘』。萩尾望都大島弓子山岸凉子。『JUNE』に『ALLAN』(BL雑誌)。諸星大二郎ひさうちみちお。『ビックリハウス』『POPEYE』『写真時代』に『桃尻娘』に糸井重里椎名誠藤原新也。つかこうへいに野田秀樹タモリとたけし。鈴木清順。パンクにレゲエ、テクノ・ポップ、ニューウェーブ、サザン、RCサクセションYMO、『よい子の歌謡曲』、『スターウォーズ』。ミニシアター。ガンダム新井素子。世界幻想文学大系やラテンアメリカ文学。メジャー不在の大空位時代にあっては、あらゆる新しいものがマイナーなままでメジャーだった。正義も真理も大芸術も滅び、世の中は、面白いもの、かっこいいもの、きれいなもの、笑えるもの、ビョーキなものを中心に回るしかない。この幸福な季節を、橋本治中森明夫80年安保と呼ぶ。」
「「俺は好きこのんで戦争してるんだ/こう見えたって昭和30年代の生まれだぜ!人から言われて戦争なんか出来るかよ/やりてェときにやりてェ場所でやって!やめてェときにやめるんだよ」。大友克洋気分はもう戦争』のこの名台詞にくせえなあと思いつつも納得していた僕たちには、もはや反戦も平和もまったく魅力がなかった。」
中森明夫『東京トンガリキッズ
「本を読むのが好きならば、山口昌男『歴史、祝祭、神話』だって、岸田秀『ものぐさ精神分析』だって、栗本慎一郎『幻想としての経済学』だって、すでに出ていたのだから、おじさんたちのマルクス主義や民主主義を論破することだって僕たちには簡単だった。正義と真理をふりかざす奴らは、原理研でも反核運動でも笑い飛ばせた。もっとも代わりに何も持ち出せなかったが、ともかく毎日が面白かったから、そんなことはどうでもよかったのである。」
84年 吉本隆明 埴谷雄高 コム・デ・ギャルソン論争
吉本のやったことは日本のペレストロイカ
「たしかに吉本隆明は、日本の資本主義を肯定していたといえよう。たとえば『an・an』登場の三年後、今度は『マリ・クレール』四月号のフェリックス・ガタリとの対談「善悪を超えた『資本主義』の遊び方」で資本主義についてこんなふうに語っている。
<資本主義は人類の歴史が無意識に生んだ作品としては、最高の作品だ>
<現在のところこれは最高の作品なんだ。これ以上の作品は出ていないし、存在しないんだという意味では是認しなきゃいけない>
<それは何を基準にするかというと、大衆の経済的、思想的な解放度だ>」
「<わたしは、女子高を出てすぐにOLになったような娘たちや、中学や高校を出て就職しているような若い男たちが、休日や祝日に、安そうだけど格好のいい、ラフなファッションを着こなして闊歩している姿を、盛り場の雑踏にみるのが好きだ>
<統制と管理と、それにたいする絶対の服従が必要な権力にとっては、制服は服従の快い象徴にみえるし、ファッションはいわば秩序を乱す象徴としていちばん忌み嫌われるものだった><だから愉しいファッションは肯定されるべきだ>『an・an』84年9月号」
サクラメントキリスト教において神の見えない恩寵を具体的に見える形で表すこと。
浅田彰『構造と力』「砂漠へ」外へ出ろ もっと充分に外へ出ろ 資本を追い抜け!
「シラケつつノリ、ノリつつシラケる」宮台の「あえて」と通じる
中沢新一の言説が僕らを引きつけたのは、何よりも彼が体験を突きつけてきたからだ。<1979年の春から私はネパールに住むチベット密教僧に弟子入りして、密教の行者になるための訓練を続けてきた>
チベットモーツァルト』がこの一文で始まらなかったら、僕たちはあんなに夢中にはならなかったかもしれない。いわゆるオカルトは、80年安保の思想的側面である現代思想の周辺でよく取りざたされてはいた。たとえばユングシンクロニシティ。たとえばコリン・ウィルソン。あるいはカルロス・カスタネダ。ラジニ―ジ(?)やシュタイナーの噂も伝わっていた。『メディテイション』とか『遊』とかいう雑誌の名前を覚えている人もいるかもしれない。だが自らの体験としてそれを語る者ははじめてだった。日本の学者には珍しくカスタネダに思い入れている真木悠介『気流の鳴る音』はこのチベットから帰ってきた男のまえにいっぺんに色褪せた。」
「マンダラ、あるいはスピノザ的都市」都市論
ゼビウス論など中沢新一の文章中もっともいいかげんなものに思われるが、なにしろ体験の眩惑に逆らえるものは少なかったのだ。80年安保の世代は、既成のイデオロギーから自由であり、あらゆる正義と真理を相対化する自在さがとりえだった。だが、それは同時に、権威あるいは体験をバックにした言葉をチェックできない弱さを持っていた。いくら天才といっても26歳の青年が世間をどれだけ知っているか?密教の修行が現在の日本社会で何の約に立つのか?それを判断する常識が僕たちの世代にはなく、困ったことに大人たちも自分らの常識に自信を失いつつあった。
浅田 1冊書くのに300~400冊。
中沢 『デカメロン』「D・H・ロレンス」『春色梅暦』宮本常一 辺境・離島をフィールドワーク
『卒業 kyon2に向かって』 野々村文宏 中森明夫 田口賢司
「新人類の神話」←嘘 実力不足 勉強不足 若造
「社会をトータルで把握し、そのなかで自分を位置づける作業。それは80年代安保世代がもっとも怠ってきたことだった。」
広瀬隆『危険な話――チェルノブイリと日本の運命』
ユダヤ財閥の人脈表 
マスメディアは信用できない、しかし、広瀬の情報も信用できるかわからない
「宮崎事件であてられた外の社会からの光のなかで、80年安保世代の僕たちは、自ら増殖させてきた情報の束からなる目隠しをすべて落とされたなか、コンビニエンスストアとファーストフードで培養されている貧弱な性的身体を抱えて立ち尽くしている」
『Mの世代』大塚 中森。
 
17.「明るく、ポップなエロおばさんはなぜ元気印だったのか 上野千鶴子論――「経済大国ニッポン共同体」とフェミニズム山下悦子
「「上野千鶴子」の功績は、女のルサンチマンを生のまま炸裂させる70年代的ウーマンリブの手法を明るく、ポップに表現した点にあるのだ。」
 
18.「テレビの家族たちはどうして輝くのか 不倫、辛口、トレンディドラマのほんとうの意味」落合恵美子
1977 山田太一岸辺のアルバム
1958ー63『バス通り裏』
64『七人の孫』『ただいま11人』
肝っ玉かあさん』『ありがとう』母子の強い結びつき。
70『時間ですよ』『寺内貫太郎一家
お茶の間シーンが多すぎる ホームドラマ的なものが過剰
76『となりの芝生』激烈な嫁姑のやりとり
77『岸辺』八千草薫 竹脇無我のいたずら電話
家族の「嘘」
「これまでなら「家からの解放」の行き着く先であり、家族の普遍的な理想像の体現であるかのように考えられてきた民主的な近代的家族のなかにも、不幸が構造的にビルト・インされていることを明るみにした」
「近代家族」=強い家族情緒、子ども中心、男は仕事・女は家事という性別分業。
「近代家族」こそが家族の普遍的な理想像であるというイデオロギーが20世紀の世界を席巻した。
多摩川の決壊 マイホームが流される それでも、思い出のアルバムを助け出そうとする。
83年(岸辺の5年後)『金曜日の妻たちへ
3組の夫婦 ダイニングキッチン 大きなテーブル ホームパーティー
団塊の世代 一番の専業主婦率
「近代家族」が日本においてもっとも典型的に成立したのは、団塊の世代
「ニューファミリー」「友だち夫婦」
85『毎度おさわがせします』「友だち親子」
1986『男女7人夏物語
セックスの意味が重くなくなる
「友人」
 
19.「無根拠な「差別」こそが文化を活性化させるんだ ニュー・アカデミズムから吉本ばなな村上春樹をめぐって」渡辺直己
ニューアカの時代
貧困が手元になかった
吉本ばなな 俵万智 グロテスクなまでに再生産された戦後民主主義
「つまり、差別された大衆のルサンチマンが全面的に全国制覇したというのが、現在の状況なんだ。これは、ニューアカが下手に藪を突っついたら、でっかいヘビが出てきちゃったみたいなものだね」
村上春樹 吉本ばなな ただ大衆を慰めるだけの文学
知の”イカ天”化
>>この辺の差別論、渡辺直己のセクハラ事件の後だと、そういう下劣な男だからとしか思わない<<
差別はいけないという悪平等
 
9/12読了 
『ニセ学生マニュアル』浅羽通明も流し読み。ユニークな本。ほとんど知らない学者一覧。