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目次
- #11 Robert Ezra Park ロバート・E・パーク
- #12 Marcel Mauss マルセル・モース
- #13 Maurice Halbwachs モーリス・アルヴァックス
- #14 George Elton Mayo エルトン・メイヨー
- #15 Robert Morrison MacIver ロバート・M・マッキーヴァー
- #16 José Ortega y Gasset ホセ・オルテガ・イ・ガセット
- #17 Ernest Watson Burgess アーネスト・バージェス
- #18 Antonio Gramsci アントニオ・グラムシ
- #19 Karl Mannheim カール・マンハイム
- #20 Louis Wirth ルイス・ワース
#11 Robert Ezra Park ロバート・E・パーク
人種関係サイクル
パークは、アメリカ合衆国において移民との関わりから発展した同化の理論に、大きな影響を与えた。パークは、「人種関係サイクル」と名付けた4つの段階を、移民集団がたどっていくと論じた。第1段階の「接触」、続いて第2段階の「競争」を経て、第3段階で各集団は相互の存在に「適応」し、最終的にそれが維持できなくなると移民集団は「同化」していくというのである。
マージナルマン
いくつもの文化が並存する社会の中で、どの文化圏にも完全に同化できずに、複数の文化に不完全に属している人々をパークはマージナルマン(境界人)と呼びました。マージナルマンは、自身に一貫したアイデンティティを見いだしにくくなります。しかしまた、複数の文化の狭間に立つことで、それぞれの文化を客観的に捉えることができ、それらを融合した新しい価値や文化を生み出すことが可能です。
#12 Marcel Mauss マルセル・モース
贈与論
贈与と返礼の交換が社会を存続させる重要な役割を担っていることを、モースはポリネシア社会の調査で発見した。
身体技法
普段なにげなく行っているしぐさは、自分が属する社会の特徴があらわれたもの。自分の身体技法は、社会という外部によって無意識的に作られている。この考えは、人間の行動は、自分で決定しているのではなく、属している社会に決定されているとする構造主義に大きな影響を与えた。
#13 Maurice Halbwachs モーリス・アルヴァックス
集合的記憶
たとえば、「バブル期」を社会学的に考察する場合、集合的記憶が頼りになります。人は他人と話したり、写真、テレビを見るといった社会的な環境に触れることで、バブル期に関わる記憶を思い起こします。バブル期の記憶は1人の頭だけではなく、バブル期を経験した人たちが持つ枠組みによって構成されていると考えられます。個人的な記憶ではなく、集団の中の1人としてのこうした記憶が集合的記憶です。
アルヴァックスは教科書や歴史書に記されている「事実」としての歴史ではなく、「集合的記憶」としての歴史から社会を考察した。
集合的記憶は絶えず書き換えられています。つまり過去は現在から想起され、つねに再構築されています。
#14 George Elton Mayo エルトン・メイヨー
ホーソン実験
1924年から1932年に生産性向上の要因を調査するためにアメリカのウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で実施された実験の総称。「外部環境ではなく、人間関係や感情が生産性に影響する」という結論が得られた。
インフォーマル・グループ/フォーマル・グループ
会社内の非公式な仲間関係。飲み仲間、麻雀仲間。職場の非公式な人間関係が生産性に影響を与える。
#15 Robert Morrison MacIver ロバート・M・マッキーヴァー
コミュニティ/アソシエーション
コミュニティ=「同じ場所や地域で一緒に生活している」という意識を共有している自然発生的な集団 市域社会・都市社会・国民社会など
アソシエーション=同じ関心や目的のために人為的に形成される集団 学校・会社・教会・国家など
#16 José Ortega y Gasset ホセ・オルテガ・イ・ガセット
大衆の反逆
「大衆」というのは、欲求だけを持っていて自らに義務を課す高貴さを欠いた「平均人」のことであり、自分は「すべての人」と同じであると感じ、他の人々と同一であることに喜びを見いだしている人のこと。
そして、「大衆の反逆」とは、20世紀になって圧倒的な多数となった大衆が社会的権力の座に登り、支配権を持つようになったことだとして、今日の特徴は、「凡俗な人間が、おのれが凡俗であることを知りながら、凡俗であることの権利を敢然と主張し、いたるところでそれを貫徹しようとするところにある」。つまり、大衆の反逆とは、「人類の根本的な道徳的退廃に他ならない」。
#17 Ernest Watson Burgess アーネスト・バージェス
同心円モデル
都市の内部構造を説明するモデルのひとつ。中心業務地区(CBD)から外側に向けて、卸売・軽工業地区、低級住宅地区、中級住宅地区、高級住宅地区の順で、土地利用が変化していく。シカゴをモデルとしている。
#18 Antonio Gramsci アントニオ・グラムシ
#19 Karl Mannheim カール・マンハイム
#20 Louis Wirth ルイス・ワース
都市
都市は、近代社会(資本主義社会)の特徴が最もよくあらわれる場所です。ワースのいたシカゴもその1つでした。彼は、シカゴに住む人々の暮らしを実際に観察したり、インタビューするなど、実証的な方法で都市を研究することで近代社会を捉えようとしました。
ワースは都市を、人口が多い・人口密度が高い・人口の異質性が高い場所であると定義しました。こうした定義をすることで、農村と都市の違いが明らかとなり、都市(近代社会)で生きる人々の生活を分析する手がかりになります。