マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】『ユリイカ 2016年1月臨時増刊号◎総特集=坂口恭平』

目次
【錯綜/交響する世界】
駆け込み訴え / 坂口恭平
苦しみの淵に降り立つ音 / 石牟礼道子坂口恭平
熊本の文人たちと坂口恭平 熊本文学隊番頭からの眺め / 跡上史郎
病者にして見者の手紙 『徘徊タクシー』と『現実脱出論』 / 安藤礼二
 
【歌う身体、その振る舞い】
西港へ / 前野健太
笑い方をデザインする / 立川吉笑
音楽集/詩集『ルリビタキ』 音源DL QRコード付 / 坂口恭平
星座を描くように / 七尾旅人
魔法使いからの贈り物 / 中納良恵EGO-WRAPPIN’
歌はどこまでもあなたとともにある 坂口恭平ライブショウについて / 矢野利裕
 
【カラーグラビア】
坂口家 / 写真・文=石川直樹
 
【書かれた空間──ウィコゲニアに向かって】
閉じた家、開いた家 坂口恭平の小説 / 都甲幸治~  親密な開かれた空間 坂口恭平の『家族の哲学』をめぐって / 篠原雅武
家族:原因でもなく処方箋でもなく創造の場としての / 柳澤田実
坂口恭平という空間 『幻年時代』を読む / 松家理恵
ポリフォニーを“聞き流す” / 斎藤環
坂口恭平の二律背反 『家族の哲学』に応答するための助走ノート / 杉田俊介
坂口について / いとうせいこう
 
【思考=都市、あるいは描線の拡散】
僕と建築の歴史から見た坂口くん / 五十嵐太郎
書斎と街の往還による建築 実現すべきユートピア設計の可能性 / 藤村龍至坂口恭平
ドローイング『アフリカの印象』 レーモン・ルーセル『アフリカの印象』のための挿絵 / 坂口恭平
恭平へ アジスアベバ、岐阜、大阪、パリ、ロンドン / 川瀬慈
ゼロセンターの思い出と坂口恭平のアート / 小倉正史
坂口恭平 新政府展──あなたは何大臣ですか?」 / 和多利浩一
映画『モバイルハウスのつくりかた』を製作して / 本田孝義
 
【知(覚)の拡張とその技法】
猿の部屋へようこそ 坂口恭平の直接行動論 / 栗原康
09081064666 / 五所純子
パブリック=プライベート / 毛利嘉孝
 
【資料】
坂口恭平活動LOG / 九龍ジョー+編集部

駆け込み訴え / 坂口恭平

太宰治『駈込み訴え』
「原稿用紙かうんたぁ」
鬱 被害妄想 自分に平手打ち 壁に頭打ち
とてつもない小心者 でかつ 新政府をはじめたりしちゃう大胆な人間

苦しみの淵に降り立つ音 / 石牟礼道子坂口恭平

子どもたちが、ばちばちめらめら焚き火を囲み、長老がなにか物語っている
お墓参りは突然行くしかない
熊本市 近津 鹿島神社 とんでもない火祭り
井戸端会議の記憶
16歳で小学教員 渡辺京二『もうひとつのこの世《石牟礼道子の宇宙》』

熊本の文人たちと坂口恭平 熊本文学隊番頭からの眺め / 跡上史郎

伊藤比呂美
沢畑亨
熊本高校 偏差値75
石牟礼道子の音楽」「これは村の祭りなのじゃ」
「さあ、大杉栄がもうすぐ死にますよ!」などと言いながら、恭平が突然ギターを掻き鳴らし始める。名曲「魔子よ、魔子よ」である。
吉本由美 村上春樹 都築響一 橙書店で朗読会
orange 池澤夏樹 高橋源一郎 伊藤比呂美 渡辺京二

病者にして見者の手紙 『徘徊タクシー』と『現実脱出論』 / 安藤礼二

ドゥルーズ『批評と臨床』
文学とは錯乱である。作家とは、錯乱の直中で、通常では見ることのできない現実の「外」にある光景を見ることができた者であり、現実の「外」にある諸感覚、響き、香り、味わい等々を感じ取ることができた者である。
錯乱は狂気と区別がつかないし、作家は病者と区別がつかない
坂口恭平は、自らの精神と自らの身体を素材――実験材料――として、錯乱と狂気、見者と病者の関係、相互に転換することを決してやめないそのプロセスを生き続けている。
社会以前あるいは社会以後に存在する者たち(子供と老人)、社会から疎外された者たち(路上生活者に代表される)以外には、世界=現実の豊饒さを認識できない。
アルチュール・ランボー「見者の手紙」 錯乱を通して現実の「外」を見る
ランボー「言葉の錬金術」 路上生活者たち「物質の錬金術
人間のなかに「太古のヒト」「野生のヒト」を甦らせる。
南方熊楠曼荼羅」(宇宙) 「都市」=思考の「巣」

【歌う身体、その振る舞い】
西港へ / 前野健太
笑い方をデザインする / 立川吉笑

カーニバルやれって。カーニバルやれないんだよ、なんでかっていうと、踊ってきてないんだよ、振る舞いしてないんだよねほんとに。
坂口恭平という演劇作品」 自身を作品として振る舞い生きる 人生なんてただ生きてただ死んでいくものだから 
「吾輩は鬱目漱石で。鬱目漱石探偵事務所を立ち上げました」

音楽集/詩集『ルリビタキ』 音源DL QRコード付 / 坂口恭平
星座を描くように / 七尾旅人

マドモアゼル朱鷺
光州ゼロセンター
音楽の所有権

魔法使いからの贈り物 / 中納良恵EGO-WRAPPIN’
歌はどこまでもあなたとともにある 坂口恭平ライブショウについて / 矢野利裕

「貧乏揺すりは、周りの人には、ただ落ち着きがないように映っているかもしれない。しかし、この貧乏揺すりこそが、創造の重要な助走なのである。」

【書かれた空間──ウィコゲニアに向かって】
閉じた家、開いた家 坂口恭平の小説 / 都甲幸治
親密な開かれた空間 坂口恭平の『家族の哲学』をめぐって / 篠原雅武

「生きるのが辛い」という簡潔だが思い問題
私との親密なものを見つけ出すためだけ 親密なもの=何となく惹かれるという感触
坂口には、社会ではなくて人間が見えている。「その人の特徴、歩んできたであろう道、これからの必須事項」が見えている。
マヌエル・デランダ アーヴィング・ゴッフマン 偶然的で予期せぬ出会いからの集まり
零亭での涙
クリストファー・アレグザンダー『都市はツリーではない』 網目状
白川 キャットコミュニティ ベンチという建築 「系」
もろもろのエレメントが共同で作用し、あるいはたがいにはたらきかけ合うことによって、相互に帰属し合う
サイバネティクス理論のいう「システム」
「現実への高度な感度」その鋭さ つくることによる現実への回帰

【カラーグラビア】
坂口家 / 写真・文=石川直樹

ゼロセンター写真 宮本常一「記録されたものしか、記憶にとどめられない」

家族:原因でもなく処方箋でもなく創造の場としての / 柳澤田実
坂口恭平という空間 『幻年時代』を読む / 松家理恵
ポリフォニーを“聞き流す” / 斎藤環
坂口恭平の二律背反 『家族の哲学』に応答するための助走ノート / 杉田俊介

多摩川文明』
坂口氏の中には、極端なラディカルさと、極端に保守的な面が混在している。金銭に対する過剰な執着と、無償で他人に分け与える大盤振る舞いと。自分の名前を売り出したいという野心と、面白い思った人には上下貴賤なく声をかける気さくさと。「英雄色を好む」的な淫蕩さと、妻子に対する純真な愛情と。
自己啓発=力の絶対信奉
疾走し蒸発した叔父さんの行方を探し続ける
ポリアモリー 不倫 <多夫多妻多子制> 男の 女の所有 子供の所有 愛情の所有 独占欲

坂口について / いとうせいこう

1920年代のパリのカフェ 

【思考=都市、あるいは描線の拡散】
僕と建築の歴史から見た坂口くん / 五十嵐太郎

長嶋千聡ダンボールハウス
今和次郎のスケッチ
家を「所有」するわれわれは、商品住宅を「購入」したり、既存の物件を「賃貸」によって暮らすのに対し、ホームレスの彼らこそが工業部材をリサイクルしながら、自らの住処をセルフビルドで「構築」しているという逆説。
土地所有の問題 司馬遼太郎 ぬやま・ひろし対談 『ひとびとの跫音』
菅直人 土地基本法第4条
「国家・内・国家を建設せよ」東北大学 デザイン講座の課題
大本教 高橋和巳邪宗門』 社会革命とオルタナティブな共同体
ウルリヒ・コンラーツ『幻想の建築』 坂崎乙郎『幻想の建築』 下村純一『不思議な建築』
シュヴァルの理想宮、ワッツ・タワー
ジャン・ジャック・ルクー ブレー ニュートン記念堂 ルドゥーの理想都市
バックミンスター・フラー 川合健二 石山修武 森川嘉一郎 東京R不動産 馬場正尊 光嶋裕介 
川俣正 PHスタジオ

書斎と街の往還による建築 実現すべきユートピア設計の可能性 / 藤村龍至坂口恭平

石山修武「幻庵」
ダイアリーとジャーナル 書斎派
クリストファー・アレグザンダー フランク・ロイド・ライト「タリアセン」 コルビュジエ
石山「星の子愛児園」「世田谷村」
北海道民芸 大原総一郎 ロゴ 芹沢銈介
書斎机 文房
トマス・モア ユートピア 「ウ・トポス」ここではない場所 「ウ・家族」
午前中に仕事を終えて、午後はお金を持ってる旦那みたいに遊んでる
「文化」っていう概念をもっとちゃんとしたものに変えたい 「文治教化」
レム・コールハース イヴ・ブリュニエ(造園家) ヤニス・クセナキス
分離派建築会 山田守 伊東忠太
おれが建築のなかで一番好きなのは動線設計だから、やっぱり人間動かしたいんだろうなと思う。
ルーラル(農村)スタジオ フィレンツェ スーパースタジオ
ゼロ山 山をただでもらったから
ジュラス 嫉妬という概念がすごい重要 人は嫉妬すればするほど同化しようとする
オルダス・ハクスリー 完全な空想都市
そこに感情っていうのが加わってくると非常におもしろい。別にパッションとかそういうのだけではなく、むしろいろいろな揺らいでる感情の色が塗られていくともっとおもしろい複雑な建築家になれると思う

ドローイング『アフリカの印象』 レーモン・ルーセル『アフリカの印象』のための挿絵 / 坂口恭平
恭平へ アジスアベバ、岐阜、大阪、パリ、ロンドン / 川瀬慈

映像人類学
マルカート=アジスアベバにある巨大で混沌とした市場
石倉敏明(文化人類学 芸術学) 新宿ゴールデン街
ロンドン テート・モダン
どっかの雑誌に、戦後70年についての見解をたずねられ「俺はいつだって戦中だ」

ゼロセンターの思い出と坂口恭平のアート / 小倉正史

高円寺4Dガーデン 
「ひとりでできること、それをひとりだけですること、坂口が子どものころから求めて実践してきたのがそれであるから、独力で尋常でないなにか(アートであろうと建築であろうと、なんであろうと)を実現していた人、あるいは、現に実現している人に、坂口の関心が引かれたのは当然のことだったろう。」
レーモン・ルーセル『アフリカの印象』
ハラルド・ゼーマン(キュレーター) アール・ブリュットアウトサイダー・アート
スイス アスコナ山中 モンテ・ヴェリタ

坂口恭平 新政府展──あなたは何大臣ですか?」 / 和多利浩一

2012年11月17日 ワタリウム美術館 新政府展 
和多利志津子 心臓発作 ナム・ジュン・パイク ドナルド・ジャッド

映画『モバイルハウスのつくりかた』を製作して / 本田孝義

天才的な記憶力 船越さんとの師弟関係

【知(覚)の拡張とその技法】
猿の部屋へようこそ 坂口恭平の直接行動論 / 栗原康

おしゃれイズム「舘ひろし コンビニにいく」
資本主義=街がゲーセン コインを入れないと遊べない
カネがなければ生きていけない社会にして、カネをコントロールすることで人間をコントロールする。
ゼロ円特区の話 アナキズム「直接行動」
「どんなに生きぬく知恵をもっていたとしても、それをねじふせて、ひとを労働に囲いこもうとするのが資本主義というものだ。ひとを借金漬けにしてでも、奴隷にしてでも。」

09081064666 / 五所純子
パブリック=プライベート / 毛利嘉孝

赤瀬川原平「宇宙の缶詰」「東京ミキサー計画: ハイレッド・センター直接行動の記錄」
寒空のボート 各国の代表がテーブルの下に潜ってディスカッション

【資料】
坂口恭平活動LOG / 九龍ジョー+編集部

横浜ZAIM BankART
2010年10月『ビートたけしの究極の大疑問SP』多摩川を案内
→ フィリップ・K・ディック パラレルワールドは存在していることを本気で信じている人だけできる。
中沢新一
矢部史郎
直島で浅田彰トーク
宮台真司 高木新平
水道橋博士
人生が作品 「誰しもついスキップしたくなる時」
 
4/26読了