マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【授業メモ】「西洋哲学の起源 第01回 古代ギリシア哲学の誕生-ソクラテス以前」

放送大学 荻野弘之先生

1.起源の問い

アリストテレス「哲学は昔も今も<驚くこと>に始まる」
・天文気象など「なぜだろう」
・「何から出来ているか(質料因)」に着眼した自然哲学が哲学の最初

2.イオニア自然学の誕生(ミレトス学派

・哲学の「最初の人」=イオニア地方ミレトスのタレス
・「七賢人」の筆頭に数えられる伝説の賢者 測量技術、幾何学夏至冬至の制定、太陽暦の導入など
・万物の原理=<水> 直感
アナクシマンドロスアナクシメネス 空気、火、風、雲、水、土 「ミレトス学派」「イオニア自然学」
・「ゼウスが如雨露で水を注ぐ」などの神話的説明を退けた しかし火や水は生きているという「物活論」、「万有は神々に充ちている」という汎神論ではあった。
・エフィソスのヘラクレイトス、メタポンティオンのヒッパソス=万物は<火> ゾロアスター(拝火)教の影響

3.輪廻転生と宇宙の音楽(ピタゴラス学派)

・重要なのは協和音程(harmonia)の発見 弦の長さ 単純な比率 数字と音楽はつながっている
・学問=魂の救済 学問=宗教 天文学も音楽

4.叙事詩の伝統と擬人神観の批判(クセノパネス)

ギリシャ神話の批評的読解 神への懐疑

5.万物は流転する(ロゴスの探求)

ロゴス=自然現象の法則
ヘラクレイトス「同じ川に二度と入ることはできない」「万物は流転する」(パンタ・レイ)(流転説)

6.存在の証明(パルメニデス

・「あるものはあり、ないものはない」ヘラクレイトスの対極 一切の生成変化なき不動の世界
・それを混同させてしまうのは臆見(思い込み)

7.論理と逆説(エレア学派)

・ゼノンの逆説 アキレスと亀 思考実験 論理学

8.自然学の再構築(多元論者たち)

エンペドクレス 4つの根 土・水・火・空気 
・愛と憎しみが繰返す→永劫回帰ロマン主義 ヘルダーリンニーチェ
・医学にも影響 ヒポクラテス 4つの体液 バランスを回復する試み
・アナクサゴラス 物質世界の全ては<種子> それが<知性>のルールでそれぞれの物質に顕現する

9.原子論と快楽主義

・レウキッポスとその弟子デモクリトス <原子>そ想定 これ以上分割できない最小単位
・「快活な生活」
 
◆要約:ソクラテス以前のギリシア哲学者の紹介