マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【講演メモ】福島映像祭2021上映&トーク「甲状腺がんになった私たちの声を聞いてください」

Space&Cafe ポレポレ座 聞き手OurPlanet-TV白石草
・2011年から「県民健康調査」2年毎
・今5巡目
・現在283人が判明 210人が既に手術済み
・岡山大 津田敏秀教授の論文
・国連科学委員会(UNSCEAR)関連を否定
・その根拠1.素早く出荷制限をかけたのでそれほどヨウ素を取り込んでいない。2.避難所などはコンクリートなど厚い外壁で防御されていた。3.日本人はもともと海藻など通常のヨウ素をたくさん摂っていた(ヨウ素ブロック)。
・Aさん仮名 女性
中通り 中3で被災 あまり放射性物質を気をつけていなかった はじめはマスクをしたが、それだと浮いてしまうのですぐにしなくなった
・身体がダルい 生理の周期が早くなるなどの兆候 ホルモン異常 
・高3で検査で判明 さらに詳しい検査と医師との相談を経て 半葉切除
・麻酔が切れたときがきつい 何度も嘔吐 術後声がかすれる
・病室で進路相談
・大学1年の夏に再発 リンパと肺に転移
・治療に専念するため大学は退学
・全摘とアイソトープ治療 専用の厳重な病室
甲状腺ホルモン剤(チラーヂン)毎日服用 3ヶ月に1回通院
・家族の負担が申し訳ない 家族と親友が一番の支え 
・知ってほしいのと、発信が怖いのと二律背反する気持ち 
・一番は周りの人に迷惑をかけたくない気持ち 
・偏見の目があるから名乗り出るのは怖い
・支援サポート事業 もともと環境省の予算→福島県 県民健康調査で甲状腺がんが判明した人は治療費は支給される ただし一度自分で負担して後払い そして甲状腺がん以外の病気の検査はきっちり除かれる
・因果関係を国も東電も認めていないので当然慰謝料的なものはない
・怒りはない。もし周りに難病の人がいたら、他愛もない話をするだけでも救われるので、気にかけて欲しい。
 
◆感想:初めて当事者の声を聞いた。貴重な機会だったと思う。かわいそう。何とも言いようがない。「過剰診断」論の人は、そもそも手術する必要はなかったということなのか?放置したままで平気ということなのか?よくわからない。公害や薬害の歴史を振り返ると必ず最初は国と企業は責任を認めない。誠実な調査と、十分な補償を願う。