マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】五所純子『薬を食う女たち』(河出書房新社 2021年)

目次

  • インタビュー
  • 産毛
  • 三つの神様
  • 勝ち逃げ
  • 矛盾脱衣
  • 少女AAA
  • キウイパパイアマンゴー
  • Hey Little Rich Girl
  • 住めば都
  • こつこつ
  • 美と美

 
・コカイン
・自分の力で稼ぎたい
・パウダー メデューサ ウェーブ (シャブに近い)
・シャブ
・お金 歌舞伎町のキャバクラ
セニラン デプロメール デパス
マイスリー レンドルミン
・地下アイドル 自己肯定感 自己評価
・MDMA(エクスタシーあるいはモリー
マリファナ アヤワスカ
・現金は身も蓋もない
ジプレキサ エビリファイ
リスカ
ドグマチール
リスパダール
・知的障害
・オーロリクス
・ルネスタ
ナウゼリンもしくはガスター10
ハルシオンデパスロヒプノール
・処方された300円のハルシオンを2万円で売る
LSD、エクスタシー、マイクロドット
・月間『サイゾー』連載「ドラッグ・フェミニズム
3/24読了
 
◆要約:クスリにハマってしまった女性たちを主人公にした短編小説集
◆感想:面白くなかった。
ルポルタージュの本かと思って読んだら小説だった。
「ルポ文学」というキャッチコピーを付けているが、これが大失敗で、ノンフィクションとフィクションのどちらの良いところもない中途半端なものができあがってしまったという印象。
調べてみると、元々『サイゾー』で連載していたルポルタージュを単行本化する予定だったのだが、サイゾーと担当編集者と決裂して破談になり、それを小説風に改変したものが他の出版社から出版されたという経緯らしい。
サイゾーの編集者も怒っているが、これは信義にもとる行為だと思う。
内容の方も、どれも薄っぺらくて、取材に応じた方が可愛そうなレベル。
そもそもドラッグについても、フェミニズムについても、なんとなくファッションのように扱っていて、著者の問題意識が全くわからなかった。