マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【演劇メモ】サミュエル・ベケット『いざ最悪の方へ』@神保町PARA theater

翻訳:長島確(書肆山田刊)演出:額田大志 出演:矢野昌幸
アフタートーク:仲山ひふみ(批評家)、大岩雄典(美術家)、岸井大輔(PARA主宰)
 
ヴィトゲンシュタイン 言語ゲーム
ベケットの特徴 追い詰められたうつ病の男
・可能性→実現 どんどん疲労していく
ドゥルーズベケット論 消尽
・可能性/潜在性
・晴れであり雨である 雨が降っている雨は降っていない
・千鳥「お主」のコント 正しく失敗すること
マイケル・フリード『芸術と客体性』ミニマリズム
ドゥルーズ 最後から二番目(pénultième) これで最後といいながら飲む酒 これが繰り返し結局終わらない=資本主義
 
◆感想:高尚すぎて意味がわからなかった。
まず原作のベケットが何を目的に創作しているのかわからない。現実に怒っているのか、絶望しているのか?言葉の実験をしているのか?神や宇宙のことを考えているのか?
そして、それを演劇化したこの公演も、何を訴えたいのか全くわからなかった。
このような政治性を消した「現代アート」のようなもの大嫌い。「安全」な芸術。
自分にはこの作品を受け取る素養がなかったが、こういう界隈がどんな感じなのか知れてよい経験にはなった。