マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

副島隆彦監修、中田安彦著『ジャパン・ハンドラーズ―日本を操るアメリカの政治家・官僚・知識人たち』(日本文芸社)

2005年5月出版
目次
監修のことば これは誰かが絶対書かなければならなかった本である 副島隆彦
 メディアが無視する「本当の日米関係」
 卑屈な国内言論人たち
 この本は「対日グローバリスト名鑑」である
 日本人よ、まずは大きな現実の中の自分自身を知れ
第1章 日本を背後から操るジャパン・ハンドラーズ
 ジャパン・ハンドラーズとは何か?
 古代ローマ帝国アメリカ帝国
 帝国の教育システムpとジャパン・ハンドラーズ
 ソフト・パワーがソ連を崩壊させた
 フルブライト奨学金制度とは?
 人材交流と「OSの書き換え」
 「カウンターパーツ」という存在
 帝国と属国――四つのネットワーク
第2章 アメリカの日本管理戦略と対日研究家たちの変遷
 アメリカの対日政策とジャパン・ハンドラーズの変遷
  大きく2つに分けられる戦後の対日政策
  「反共の防波堤」から「敵国」へ
 ジャパン・ハンドラーズの世代的分析
  世代で変わる対日研究者の群像
  第1世代 ライシャワーに始まる戦後"知日派"
  第2世代 米軍日本語学校から輩出された日本語専門家たち
  第3世代 地域研究を駆使したジャパノロジストたち
  第4世代 リビジョニストと経済学者たち
  第5世代 北朝鮮・極東戦略と規制緩和
第3章 アメリカの大学・シンクタンクに巣食うジャパン・ハンドラーズ
 アメリカの大学とジャパン・ハンドラーズ
  東海岸の「老舗型」と西海岸の「新興型」
  ハーバード大学 
   エリセ―エフとライシャワー
   ライシャワー日本研究所
   ジャパン・アズ・ナンバーワン
  マサチューセッツ工科大学 
   リチャード・サミュエルズのシミュレーション
  コロンビア大学 
   英国の王室によって創設
   ジェラルド・カーティスの日本政治研究
   日本選挙制度の代表的研究『代議士の誕生』
   1967年の衆院選を密着取材
   "スパイ活動"で出世!?
  プリンストン大学 
   日本の歴史・文化研究がメイン
   "輸入品"だった!?司馬史観
  イエール大学 
   ジョン・W・ホールの日本史学
  ジョンズ・ホプキンス大学国際問題研究大学院 
   冷戦時の核戦略家が創設
   "裏人間"ケント・カルダー
   CIA情報官ナサニエル・セイヤー
   米日財団理事長ジョージ・パッカード
  カリフォルニア大学バークレー
   リベラルな校風
   大きな衝撃を与えた通産省研究
   通産省は日本の"シンクタンク"
   傾斜生産方式
   通産官僚たちの群像
  スタンフォード大学
   テクノロジー軍需産業
   ダニエル・オキモトの半導体産業研究
 アメリカのシンクタンクとジャパン・ハンドラーズ
  アメリカにおけるシンクタンクの役割
  ジョージタウン大学戦略国際問題研究所
   日本部門がウリ
   稲盛和夫アブジャイア博士
   地経学とエドワード・ルートワック
  国際戦略研究所
   通貨戦略の仕掛け人、不レッド・バーグステン
  ブルッキングス研究所
   民主党シンクタンクの老舗
 アメリカ学会派閥抗争と「アメリカ帝国の悲劇」
  アメリカの学問研究と分野構成について
  「合理的選択論(ラショナル・チョイス)」とは何か
  チャルマ―ズ・ジョンソンの反撃
  そして9月11日のブローバックが起こった
  『ビューティフル・マインド』に見る使い捨て学者の悲劇
第4章 暗躍するカウンターパーツと骨抜きにされる日本
 二〇〇四年に起きたカウンターパーツの世代交代劇
  ナベツネ・中曽根・キッシンジャー路線
  ナベツネ失脚の真実
 新勢力・宮内義彦とはいかなる人物?
  M&Aで業務拡大
  あおぞら銀行買収劇の裏側
  エンロンと手を組んだオリックス
 もう一人のキーマン・孫正義
  貧しかった少年時代
  豊富な海外人脈とメディア買収劇
 アメリカのエージェント・竹中平蔵
  グレン・ハバードとの関係
  竹中平蔵のIIEネットワーク
 マスコミ界に根を張った親米派たち
  米・民主党寄りの「朝日新聞
  保守言論人のカウンターパート
 外交・安全保障を牛耳るカウンターパーツ
  「アーミテージ・リポート」の影響力
  マイケル・グリーンと「日米新ガイドライン
  米CIAが阻止する「兵器の国産化
  民主党新世代の防衛族たち
第5章 世界を動かすインナー・サークルと国際金融資本の正体
 欧米エスタブリッシュメントとクラブ社会
 「インナー・サークル」とは何か?
 裏の国際会議=ビルダーバーグ
 会員制ゴルフクラブ=バーニング・ツリー・クラブ
 学生クラブ=スカル・アンド・ボーンズ
 アメリカの"貴族"ロックフェラー家
 ジョン・D・ロックフェラー3世と日本
 「小沢革命」の黒幕!? ジェイ・ロックフェラー
 デヴィッド・ロックフェラーの文化交流人脈
 デヴィッド・ロックフェラーと日米欧三極委員会
 ロックフェラーの日本秘書・山本正
 JPモルガンチェイス国際評議会のきな臭さ
 東アジア共同体評議会と日米人脈
あとがき
巻末資料

監修のことば

・副島 SNSI(副島国家戦略研究所)
・「現在の世界覇権国(ヘゲモニック・ステイト)であるアメリカ合衆国は、古代のローマ帝国がやったのと全く同じことをしている。すなわち、世界中の属国・属州郡から、将来の指導者になるべき優れた人材を選び抜いて帝国の都に呼び寄せ、教育することで帝国と属国の橋渡しをする人材として育て上げる。」
・「イラク戦争におけるネオコン派の動向についてそれなりに詳細にリポートする日本の大新聞、テレビ各社でも、「日本という国が、敗戦後のこの60年間で、どのようにアメリカに育てられ、そして巧妙に管理されてきたのか」という、より重要な事実のほうは報道しようとしない。大きな真実を描くことには「及び腰」になる。」
・言ってきたのは、副島、春名幹男など極一部。

第1章 日本を背後から操るジャパン・ハンドラーズ

「ジャパン・ハンドラー」=「日本の政治・経済・社会などをアメリカの国益に合致するように、"指導・管理"するアメリカ人」
古代ローマベン・ハー』執政官「帝国の教育システム」
・ジョゼフ・ナイ『ソフト・パワー』たとえば「ハリウッド映画」「コカ・コーラ」「MTV」
交換留学制度
・「塩野七生は、古代ローマ帝国が属州から連れてきた人質を歓待し、ローマのシンパにして送り返したことを紹介し、これを現代でいえば「フルブライト留学生」であろう、と指摘しているのだ。これは、たいへん"言い得て妙"である。」
・「フルブライト留学生制度」1946年創設 J・W・フルブライト上院議員 イギリスの「ローズ奨学金」をモデル 原爆がきっかけ 世界平和のため
・近藤健『もう一つの日米関係ーフルブライト教育交流の40年』(ジャパンタイムズ 1992年)
カーネギー、デュポン、JPモルガン、モービル石油等が資金援助
・操る側=ジャパン・ハンドラーズ 操られる側=「カウンターパーツ」ジャパン・ハンドラーズであるアメリカ人の司令を受け取り、忠実に任務を遂行する日本人たち
高杉良 ”歩(ボーン)”、手先、エージェント
●属国管理の4つのネットワーク
Ⅰ政府の公式交渉のレベル
国家安全保障会議NSC)東アジアリージョン『ジャパンデスク』、アメリカ大使館、職員、大使側近、CIA東京支局 対日政策において、”得点を挙げる”、”営業成績”
Ⅱ財界人レベル
・USTR(米通商代表部)日本部長グレン・S・フクシマ
>>慶應義塾大学の役割、対米従属カウンターパートの養成、ネオコン、グローバリストの拠点<<
・「在日米国商工会議所(ACCJ)」と日本経団連との関係 俗に言う「ロビイスト団体」
・「日米財界人会議」
・「ロビイスト団体がアメリカ政府の圧力を背景に、日本に対して「〇〇に関する勧告」などの体裁を通して、規制撤廃(デレギュレーション)などの要求を突きつけてくる場合があるが、これらはたいていの場合「〇〇イニシアチブ」などの名称で呼ばれている。一応「単なる提言書」の形を取ってはいるが、実際は「対日司令文書」に等しい。これらの司令を、アメリカ側から日本政府内に送り込まれた閣僚・官僚・文化人・大学教授らが、自身らで構成される審議会や政策諮問機関を通じて、「政府への答申」という形で日本側に突きつけ、真綿で首を締めるように圧力をかけて実現させていくのである。」
シンクタンク人脈とジャパノロジスト(日本研究家)人脈
・先駆ハーバード・パッシン、ドナルド・キーン
・学者が「食う為」に国家戦略に手を貸す、加担する構図
Ⅳ国際会議・秘密クラブ・NGOを介した最高レベル
・「トライラテラル・コミッション(TC)」(旧称・日米欧三極委員会)
・「東アジア共同体評議会(CEAC)」
・「日本国際交流センター(JCIE)」
・皇族や旧華族

第2章 アメリカの日本管理戦略と対日研究家たちの変遷

・「第二次世界大戦後のアメリカの「対日政策」は、大きくは2つの期間に分けられる。1991年、つまりソ連崩壊以前と以後である。ソ連の崩壊で、アメリカは世界単独覇権国家になった。これはちょうどクリントン政権の誕生(1992年)とほぼ同時期であり、この時期を区切りにアメリカの対日政策も大きく変貌を遂げた。」
ジョージ・ブッシュ(パパブッシュ)1990「新世界秩序(ザ・ニュー・ワールド・オーダー)」「国際政治学の用語としては、ポスト冷戦体制の国際秩序を指す。また陰謀論として、将来的に現在の主権独立国家体制を取り替えるとされている、世界政府のパワーエリートをトップとする、地球レベルでの政治・経済・金融・社会政策の統一、究極的には末端の個人レベルでの思想や行動の統制・統御を目的とする管理社会の実現を指すものとしても使われる。」
・「日本のアメリカに対する積極的な協調姿勢を象徴する出来事が、1985年の「プラザ合意」である。この合意によって、円とドルの交換レートは、大きく円高ドル安に向けて加速した。アメリカが高金利を演出し、その結果、日本の機関投資家や企業、政府の資金はアメリカ国内に流入した。それがアメリカの国債を買い支え、冷戦を予算面で助けるという資金の循環構造が生まれた。つまりアメリカは、日本に米国債を買わせ続けることで、無尽蔵に増えていく赤字のツケを払わせるという仕組みを作り上げたのである。しかし、為替レートの「円高への大幅な変動にもかかわらず、日本の工業製品輸入の勢いは止まらなかった。アメリカは「日本市場でアメリカ製品が売れないのは、日本が非関税障壁を設けているからだ」との主張を強めることになり、半導体製品やスーパーコンピュータから牛肉、オレンジ、果ては法律事務所に至るまで、市場開放をしきりに求めるようになったのである。」
・「こうした中で、アメリカの対日政策は、従来の「日本をいかにして反共連合につなぎ止めておくか」という消極的な目的から、「どのようにしてアメリカの単独覇権の邪魔をさせないようにするか」という目的に変わっていった。これが90年代、アメリカが日本に要求してきた「構造協議」や「規制緩和」要求の正体である。」
・「反共の防波堤」→「日米関係の再定義」対日経済戦略の見直し
クリントン政権 ローラ・タイソン、エドワード・リンカーンなど
ブッシュ政権になると、国際金融資本を中心とする、いわゆる「ハゲタカファンド」の日本市場乗っ取り作戦が始まり、従来の日本の経済基盤が壊される中で、経済実態とはかけ離れたマネーゲーム的な市場形成やM&A(企業の合併・買収)が起きるようになった。その中で宮内義彦竹中平蔵など「外資の手先」ともいえる人々が、アメリカ財界や政府の指示を受け、それを忠実に実行することにより、外資による日本市場乗っ取りは容易になった。そして日本的なビジネスモデルは大した根拠もなく時代遅れとされ、アメリカ型の自由主義が持てはやされるようになるのである。
・外交・安全保障面では、湾岸戦争以降、日本国内の安全保障専門家や政治家を中心に「国際貢献の必要性」が盛んに論じられた。95年の安全ホ保障に関する提言書「ナイ・イニシアチブ」および2000年の「アーミテージ・リポート」の登場で、その流れは「日米安保の再定義」という形に半ば意図的に動かされていく。2001年の「9.11テロ」発生で「テロとの戦い(ウォー・オン・テラー)」が開始されるや、従来の心理的抵抗線であった「極東」の範囲を一気に超えた形で、インド洋沖への自衛隊派遣がなし崩し的に行なわれ、さらに、イラク戦争への「復興支援」という「戦闘地域」への部隊派遣も同様に実現化してしまう。従来とは「対米協力」の質が明らかに変化しており、日本の自衛隊アメリカ軍に事実上組み込まれつつある。今後自衛隊は、独立国の軍隊という立場も、どんどん奪われていくのだろう。だが、こうした流れに抵抗する動きは、わが国ではほとんど見られない。そういう動きをする政治家は失脚させられることになっているからだ。アメリカの「ソフト・パワー」で洗脳された日本の政治家たちが、危険なまでに対米追従を深めているのが現実だ。
・日本は、経済面では、外資の都合でいいようにルールを変えられ、国防・外交面では、自国の安全保障に対するビジョンを持つことなく、ただひたすらアメリカに迎合していくという「属国」になり果ててしまった。
●ジャパン・ハンドラーズの世代的分析
・新知日派
・第1世代 エドウィン・ライシャワー 日本研究のゴッド・ファーザー 明治43年東京生まれ 父は宣教師 17歳まで日本で過ごす ハーバード大学講師 第二次世界大戦日本の暗号解読 ジョン・F・ケネディ政権米国駐日大使 「ライシャワー事件」
・「ハーバード大学 ライシャワー日本研究所」「ジョンズ・ホプキンス大学高級国際問題学科(SAIS=サイス) ライシャワー・センター」多くの日本研究者を輩出
・第2世代 第二次世界大戦中軍や諜報部の下で日本研究に従事し、戦後は占領政策の遂行に当たった世代。
・代表的人物ハーバート・パッシン 「米陸軍日本語学校」出身 ドナルド・キーンエドワード・サイデンステッカー等も
・第3世代 エズラ・ヴォーゲルジェラルド・カーティスチャルマーズ・ジョンソン
アメリカ 1958「国防教育法(NDEA)」(冷戦戦略の一環)「国家安全保障と学問研究を密接に結びつけたこの法のもとで、日本研究や極東研究など、地域研究に奨学金が出され、地域研究の専門家が大量に採用された」
・このNDEA制定の前後に、アメリカの各地に、日本研究センターや東アジア研究センターが次々と設立される。ハーバード大学東アジア研究所、ミシガン大学日本研究センター、コロンビア大学東アジア研究所、カリフォルニア大学バークレー校日本研究センター、シカゴ大学極東研究センター、イエール大学東アジア研究評議会など。
・第4世代 リビジョニスト派=日本は世界でも異質な国と考える ディシプリン派=どの国も違いはない
・前者=チャルマーズ・ジョンソン、クライド・プレストウィッツ、ジェームズ・ファローズ、カレル・ヴァン・ウォルフレ
・後者=J・マーク・ラムザイヤー、フランシス・ローゼンブルース、ケント・カルダー、エドワード・リンカーン、リチャード・サミュエルズ、スティーブ・ヴォーゲル、デヴィッド・アッシャー
・「彼ら(ディシプリン派)の考え方は「公共選択」という学問を改悪した「合理的選択論」と重なる部分が多い。現実の政治・経済の動きは彼らの演繹的な法則にしたがって動くだろう、という強い信念を持っている」
・彼らは「アメリカのグローバル・スタンダードこそ合理的である」と頭から信じ込ませようとしているような人たち。彼らは90年代後半から現在に至るまで「構造改革」の名の下、日本社会の制度や構造を、アメリカに都合のいいように改造しようと日本政府に対して働きかけてきた。
・第5世代 北朝鮮・極東戦略と規制緩和
マイケル・グリーンカート・キャンベル、マイク・モチヅキ 東大佐藤誠三郎に師事
・『ニューズウィーク日本版』「コラム・オン・ジャパン」執筆経験者が多い
リチャード・アーミテージ、ローレンス・サマーズ
・90年代以降、アジア地域での日本の経済的地位低下と中国の勃興

第3章 アメリカの大学・シンクタンクに巣食うジャパン・ハンドラーズ

竹中平蔵『日米経済論争』巻末に知日派経済学者一覧
ハーバード大学
・1932年セルゲイ・エリセ―エフ(東大留学、文学研究)を招致。ライシャワーと2人3脚で日本学の基礎を気築く
エズラ・ヴォーゲル CIAの一部門である国家情報会議(NIC)の分析官に
・むろん、こうした生臭い政治の世界から離れて、研究一筋に打ち込む学者もいるとはいえ、基本的に彼らは、アメリカの国益を考えるようにしか研究を続けざるを得ない。なぜなら、彼ら自身が米国政府やその資金で助成されている大学・研究所の雇われ人だからであり、もちろん彼らも、そのことがわかっているはずだからである。
ヴォーゲルx橋爪大三郎ヴォーゲル 日本とアジアを語る』
マサチューセッツ工科大学
・リチャード・サミュエルズ 安倍フェローシップ 「シミュレーション」独自の政治予測 予言の自己成就 産経古森義久も参加
アメリカの学問研究はどんなものであれ、国家戦略を抜きにしては考えられない。サミュエルズのシミュレーション研究は、国家戦略と学問が結びついたよい例である。技術とか工学という言葉の背景には、「人間の行動をアメリカが自らの望み通りに変えることができる」という一種の"技術信仰"が隠されている。
コロンビア大学 
ジェラルド・カーティス 奥さんは日本人「日米下田会議」
・『代議士の誕生』当時25歳 大分2区に住み込んで密着取材 佐藤文生 「実弾攻撃」までもが活字化(ゲラ段階で削除される)
・パク・チョルヒ カーティスに師事 同じ手法の著作 佐藤誠三郎に師事 岡崎研究所岡崎久彦と並んで、親米ネットワークの重鎮的存在
・国家戦略を立案する上でフィールド・ワークの重要性 日本には全く足りない
・今も日本にCIAのスパイは多くいる
プリンストン大学 
・マリウス・ジャンセン 日本の幕末・明治維新史の研究 1961『坂本龍馬明治維新』→司馬遼太郎に影響 1960「箱根会議」
・教え子エドワード・ズウィック映画『ラスト・サムライ
イエール大学 
・「アイビー・リーグ」 浜田宏一終身雇用教授
ジョンズ・ホプキンス大学国際問題研究大学
ズビグネフ・ブレジンスキーソビエト研究、民主党系)、フランシス・フクヤマネオコン)、ポール・ウォルフォウィッツ(シオニストネオコン
・SAIS 1995年までに8600人の卒業生 143ヵ国で活躍 アメリカ帝国の「世界管理委員養成所」
★ケント・カルダー 郵政民営化「隠れCIA」「カルダーは、浜田宏一イエール大学教授、ヒュー・パトリック(コロンビア大学教授)と一緒に竹中平蔵郵政大臣の「民営化カンファレンス」に出席し、民営化積極賛成の発言をしている。彼はいわばアメリカ政府の「フィクサー」として、日本の政治家に圧力をかける仕事をしてきたのだ。」
・カルダー『戦略的資本主義』巻末に竹中平蔵の解説
ナサニエル・セイヤー 主著『自民党』SAIS「中曽根康弘講座」中曽根「セイヤーはCIAそのものである」
・中曽根の前任者、鈴木善幸首相に対するアメリカの評価は最悪に近いものであり、中曽根が政治家としての権力基盤を固めるために、アメリカの支持を取りつけておこうと考えたことは想像にかたくない。中曽根元首相こそは、真の国民政治家であった田中角栄を裏切って、アメリカべったりの属国路線を開始した人物である。
・ジョージ・パッカード 『アメリカは何を考えているのか』 魚沼 国際大学 中山素平、大来佐武郎 →笹川良一「米日財団理事長」 富士通総研
●カリフォルニア大学バークレー
チャルマーズ・ジョンソン 中田が尊敬する研究者 『通産省と日本の奇跡』 傾斜生産方式 城山三郎官僚たちの夏』 佐橋滋「特振法」 天谷直弘、両角良彦「国際派」
スタンフォード大学
・「ミスター外圧」マイケル・アマコスト駐日大使
野口悠紀雄「1940体制」(日本経済の特徴とされる様々な要素が、1940年頃に戦時体制の一環として導入された)
・ダニエル・オキモトの半導体産業研究 1986「日米半導体協定」自由貿易の理念もなにもない一方的にアメリカに有利な協定 → インテルのCPUなどで一気に追い抜く 「ジャパン・インク・モデル(政官財のネットワークによる日本株式会社モデル)」
●●アメリカのシンクタンクとジャパン・ハンドラーズ
・現在、アメリカでシンクタンクと言えば、アメリカ政府の政策の青写真を作り上げる「アイデア工房」のような役割を果たしており、アメリカが世界覇権を維持していくうえでなくてはならない存在になっている。
・2003年に起こされたイラク戦争に、ブッシュ政権を背後から駆り立てたのは、AEI(アメリカン・エンタープライズ研究所)のワシントン事務所に間借りしている「アメリカの新世紀のためのプロジェクト」(PNAC)というグループであった。ブッシュ政権は、このAEIから多くの専門家(ポリシー・メイカー)政策立案者を迎えており、保守派言論人の資金源となっている。
★一般にアメリカの政府高官というのは、政権入りする前には、民間企業の重役を務めていたり、シンクタンクの研究員を務めていたりする場合が多い。そして政府での役目を終えると、また再びシンクタンクや民間企業に戻っていく。
・これは俗に「回転ドア」と呼ばれる仕組みであり、一種のアメリカ型「天下り」システムである。例えば、国防総省の兵器調達を担当した人がロッキード社の重役として天下ったりするのである。アメリカが世界覇権をこの70年近く握っていられるのも、シンクタンクと政府間で、人材が、止まることなく循環しているからなのだ。
アメリカでシンクタンクの数がこれだけ拡大したのは、冷戦という背景があったからである。第二次大戦前のアメリカには、ロックフェラーやモルガンが資金を出した外交問題評議会(CFR)という老舗シンクタンクが存在していた。
・冷戦時代になると、ランド研究所ジョージタウン大学戦略国際問題研究所CSIS)、フーバー研究所、ヘリテイジ財団といった、主に軍事戦略を立案するシンクタンクが次々と設立されていく。ランド研究所は、核抑止戦略を打ち出したといわれているし、CSIS湾岸戦争参謀本部とまでいわれた。
シンクタンクには、東部エスタブリッシュメントの財団が資金を出した基本的には民主党系のものと、1970年代頃から出現した「ニューライト」と呼ばれる対ソ強硬派によって作られたネオコン系のシンクタンクが存在する。
ジョージタウン大学戦略国際問題研究所CSIS
・日本部門を持っていることを大々的に謳っている、恐らく唯一のシンクタンク
・1962年、デイヴィッド・アブシャイア元国務次官と、アーレイ・バーク海軍次官によって設立。
・現在13人の日本専門家 日本部長ウィリアム・T・ブリア










第4章 暗躍するカウンターパーツと骨抜きにされる日本
第5章 世界を動かすインナー・サークルと国際金融資本の正体

宇野常寛 x 濱野智史『希望論 2010年代の文化と社会』 (NHKブックス)

希望論 2010年代の文化と社会 (NHKブックス)

希望論 2010年代の文化と社会 (NHKブックス)

2012年1月出版
目次

 

Ⅰ 「震災」から考える

1.フクシマ”を受け止めるための想像力

見田宗介 理想(夢)の時代/虚構の時代
・戦後、その時代において何が「現実」の反対語としてイメージされているか
・45-70理想(夢)の時代 アメリカ並の豊かさという高度成長もソ連にならった共産主義革命も理想
・80-95虚構の時代 「新人類」や「オタク」に代表される記号消費
・95- 東「動物の時代」大澤「不可能性の時代」
・かつての国民国家マルクス主義=規律を与えてくれる<父>
・今はグローバル資本と情報ネットワークの方が上位 →<父>の機能が低下
・「ビッグ・ブラザーからリトル・ピープルへ」村上春樹によるポストモダン化の比喩
オーウェルが批判したような国家=疑似人格的な権力観はすでに過去のもので、現代は非人格的なシステムの自己増殖(=リトル・ピープル)こそが不可視の権力を生んでいる。 
・グローバリゼーション下の権力の掴みづらさ
・村上 エルサレム賞 壁(システム)と卵(人間)→そんな単純に切り分けられない時代
・宮台「終わりなき日常」当時の消費社会を説明するキーワード。ポストモダン状況における「政治と文学」の断絶を意味する。自分の人生は歴史に意味づけられているという実感が得られず、小規模な人間関係の自意識の問題だけが残された状況
・「革命を喪った僕たちはどうやって自分の人生を意味づけていいのか分からない」というポストモダンアイデンティティ不安の問題。
・自分の自意識の問題が解決されれば世界の謎が解ける、というセカイ系的意識
・「終わりなき日常」とは、政治と文学、壁と卵、世界と人間を繋ぐ回路の問題で、人々が「自分は世界と繋がっている」と感じる方法が変化しつつあるときに生じる不全感のこと。
・オウム以前まで「ハルマゲドン」は明らかに現実に希望を持てない人々にとって、ある種の希望だった。
・「虚構の時代」の精神=自意識を操作し世界の見方を変える思想。「革命」で世界を変えるのではなくドラッグやアニメ、オカルトなどを注入することで自意識を操作すると世界が変わったように見える。
・大澤「不可能性の時代」=「現実」から逃避することが不可能と思える時代→テロリズムリストカット
 

2.復興への希望はどこにあるか

・「震災」→既存の問題を露呈させた=商店街のシャッター通り
高原基彰現代日本の転機 「自由」と「安定」のジレンマ』 =自由と安定の両立の難しさ、平和すぎるとつまらないという問題
・新しい幻想としての「希望」が必要 ビジョンが何もない
・もはやどこにも「希望」のリソースがない日本社会の現状認識
・東日本復興計画=これからの地域コミュニティをどう設計するか
・「そもそも。この10年の論壇は猫も杓子も中間共同体の不在を嘆く議論ばかりだった。それはその通りで、単純に考えて日本の近代化は村落から都市へ、産業構造の変化を背景に人口を移動し、その封建的なムラ社会から人々を解放していった歴史の積み重ねです。つまり、それまで日本の家庭でも国家でもない中くらいの存在、中間共同体として機能していたムラ社会は、個人の自由を抑圧するデメリットのほうが生活支援のメリットよりも大きいとされ、否定された。そして都市化する日本社会における中間共同体として機能したのが、日本的かつ戦後的な企業社会ですね。終身雇用と年功序列で生活を保障し、社会保険も担い、社宅も与え、都市の消費生活の範疇でムラ社会を代替する役割を果たした。」
・西千葉「あみっぴぃ」地域コミュニティ
 

Ⅱ 「戦後以降」を考える

1.情報社会の現在地まで

・情報社会論 フリッツ・マハループ『知識産業』ダニエル・ベル『脱工業社会の到来――社会予測の一つの試み』アルビン・トフラー『第三の波』
・72年ローマクラブ「成長の限界」→MITのコンピュータ・シミュレーション
・72年『日本列島改造論
・建築家が、社会や都市のあり方を提案するといった「深層レベル」の設計に携わることがたま必要。「メタボリズム」運動のように。
・次の数十年を支え得る社会のグランドデザイン
・「安保闘争学生運動に明け暮れた「政治の季節」としての1960年代が過ぎ去ると、マルクス主義的な革命なんかは全部無駄であって、大衆的にみんなが幸せになることこそ真の自由を実現するんだという「生活保守主義」のイデオロギーが支配的になった。80年代は「虚構の時代」とくくられるわけですが、実際にはその裏側に、まさに「おいしい生活」と呼ぶべき状況があって、イデオロギー闘争の意味はもはやない、誰もが豊かになっていくんだという空気が流れていた。」
・2006年梅田望夫ウェブ進化論』→「総表現社会」匿名ではなく顕名
・技術決定論は間違い。社会のあり方こそが技術の使われ方を決定する。
・梅田←→ひろゆき 2009年梅田「日本のウェブは残念」
・外部要因で変わっても真の変化にならない。日本人の内発性で変わることが必要。
・日本の近代化の問題を反復。夏目漱石現代日本の開花』「西洋の近代化は「内発的」だけど日本はそれをかたちだけ真似た「外発的」なものでしかなくて、だからダメなんだ」
・「コンピューター(計算機)」もともと軍事的理由から発達。弾道計算、暗号解読、インターネットも。
・しかし一方で、アメリカにおける情報技術的なものは、1960年代のベトナム反戦運動やヒッピー文化といった西海岸の反政府的運動と結びついていきます。いわゆるハッカー文化。国家による戦争に寄与させられているコンピュータを、個人が自由に使える「パーソナル・コンピュータ」として奪還していく。
アメリカ=民主主義の絶対化。建国の精神。
・96年ジョン・ペリー・バーロウサイバースペース独立宣言」。通信品位法という通信の監視を強める法律に反対。アメリカ独立宣言へのオマージュ。
・「情報社会論」日本は先行 梅棹忠夫 元官僚増田米二 「開発主義」
村井純 情報工学者「日本のインターネットの父」95年『インターネット』ノンポリ、素朴なまったり系
・インターネット前夜 ニフティ等のパソコン通信
ワイアード系=ニューアカ、フランス現代思想に対するアンチテーゼ的役割 資本主義肯定、リアリズム
シリコンバレーの「フロンティア精神」金が回るエコシステム
Bio_100% フリーゲーム →ドワンゴ 着メロ
・「日本というのは、近代化に急いでキャッチアップした過程で、個々人が「反省」するのではなくて、互いの空気を読んで素早く「反射」する能力だけが異常に発達してしまった。『孤独な群衆』を書いた社会学者デイヴィッド・リースマンの言葉を使えば、「内面志向型」ではなくて「他者志向型」の人間ばかりなのが日本社会です。でも、むしろ日本はそれだからこそ高度成長に成功したとも言える。本来であれば個々人が相互に自律的に判断する能力を持って「契約」を結ぶのが欧米的な近代的個人なんだけれども、日本はそのかわりに「空気を読む」ことで社会を発達させてきた。とくに戦後はテレビのおかげで、日本社会全体の空気を読むということがすごく容易になってしまったわけです。」
・「空位玉座を守る」ことが「虚構の時代」の精神
AKB48=テレビとネットの間
・リチャード・フロリダ、ダニエル・ピンク「クリエイティブ・エコノミー」センスとブランド価値
初音ミク
 

2.日本的なものの再定義

・2004年三浦展ファスト風土化する日本』
滝本竜彦「引きこもり」をテーマにした小説家『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
木多康昭『幕張』
・周囲の人間をキャラクター化してなじませることにより、郊外という何もない場所を豊かな場所に変換してしまう。都市ではなく郊外の文化の本質というのはまさにここにあって、フラットな空間にデータベースを大量に流し込むことによって偽史的な想像力を駆動させることが重要な方法になってくる。歴史性からも地理性からも切り離された無場所的な空間≒郊外≒ネットでこそ、それができやすいという図式
・濱野「僕自身も、18歳になるまでいわゆる「ニュータウン」と呼ばれる場所にしか住んだことがなかったので、完全に郊外育ちの人間です。」
・郊外のような、何もない場所にどうやってもう一度濃いコミュニティを立ち上げるか
藤村龍至『地域社会圏モデル』『ローマ2.0』核は「祭り」せいぜい直径5kmの円の範囲
・『School Daysnice boat騒動 マクルーハン『グローバルヴィレッジ』
・かつてのマルクス主義左翼のように、社会をまるごと設計して書き直そうとしても当然無理なわけです。それは「内発的」じゃないから――ハイエクの言葉を使えば「自生的秩序」ではないから――、絶対うまくいかない。ハイエクもさんざん批判したように、設計主義はうまくいかない。社会システムは、複雑多数のシステムが絡み合ってなぜだかうまく回っているもの――ルーマン風に言えば「ありそうもない」こと
・日本の一番の強みはサブカルチャー、オタクカルチャー。「ガンダム」から「AKB48」まで。
中沢新一「工芸」「民芸」に通じる
 

Ⅲ 「希望」を考える

1.希望と社会・政治・運動

大澤真幸アキハバラ発』「彼(加藤智大)は家族共同体から疎外され、企業共同体からも疎外され日雇い派遣の世界で生きていた。それが最後には居場所としていたインターネットからも疎外された」
・「「彼女がいない、その時点で人生終了」という彼の残したインターネットへの書き込みは、あまりにも恋愛至上主義的にすぎますね。彼を過剰な恋愛至上主義に追い詰めていったのは、恋愛以外の承認の回路が乏しかったからなのは、たぶん間違いない。
・しかし加藤の孤独に対して「いい家族をつくるのが大事だ」という心温まるお説教や、「やはり戦後的、家族的な会社共同体を社会レベルで復活させよう」という無理のあるシナリオは処方箋にならない。はっきり言ってしまえば「不幸な家族に生まれた」人間がほかに居場所を見つけることができるのが「いい社会」です。
承認欲求の問題
・アイドルの自己肯定感の問題
・「草食」人生も「肉食」人生も両方許容する社会
ドゥルーズ、「個人」ではなく分割可能な「分人」
ポストモダンな社会でも回る制度なりアーキテクチャを考えるべき
・コミュニティを選択する、どんどん移っていく能力
・日本の学校教育はひたすら「与えられた箱」の「空気を読む」訓練ばかりさせますが、ほんとうに必要なのは「自分に合った箱を探す」訓練と、「選んだ箱に対する距離を計る」訓練じゃないか。
★趣味の仲間を見つける訓練
・日本国民のメンタリティというか、承認欲求システムというのを、自己決定型に移行させること。
・「繋がりの社会性」しかない日本的コミュニケーション
・宇野、小泉+堀江的なものの継承
・宇野、宮崎哲弥浅羽通明リスペクト
・リーダー論、君主論を語るより、新しい議会政治システム、選挙システムの設計を考えた方がいい
・極論すると、僕はこれから日本人の生活のセーフティネットになり、心のよりどころになる共同体は、インターネット上の趣味の共同体をベースに考えてもいいとすら思っている。「ガンダムファンクラブ」とか、「浦和レッズ応援団」とか、そういうものでかまわない。それも、複数所属しているほうが望ましい。
・インターネットが近代的な「個」の成立を決定的に支援する、なんて物語はいわば西海岸的なサブカルチャーにすぎず、その本質はむしろ日本的「繋がりの社会性」にある。要はネットの本質は「炎上」「祭り」にこそある。
・ミハイ・チクセントミハイ「フロー体験」人間はある種の動物的な本能として、「学習」に快感を感じる
 

2.政治と文学の再設定

・母性のディストピア=基本モチーフは新しい政治性を「母権」をキーワードにイメージ化すること。近代的な国民国家は男性の疑似人格。つまり「父」に比喩できるものでした。それに対して現代の貨幣と情報のネットワークに女性の疑似人格、つまり「母」を当てはめて考えてみた。
リチャード・テイラー&キャス・サンスティーン『実践行動経済学』「リバタリアンパターナリズム」「ナッジ」
・現実はそんなに酷くない
 
おわりに
・濱野「昼の世界/夜の世界」東・北田『思想地図』
 
9/7読了
要約:震災後の日本はどうなるか。どこに希望を見出すか。日本のガラパゴスポストモダン状況は変えられないから、ポストモダンのまま生きやすい社会を作るしかない。ネットでゆるく繋がり、適当な祭りで満足する。初音ミクニコニコ動画AKB48などがヒントになる。
感想:「駄目なポストモダン」の典型のような議論だと感じる。結局10年代版「終わりなき日常を生きろ」のよう。ニコ動とAKB48で気を紛らわせろみたいな。宮台ですら人が生きるには超越性も必要と議論を修正してるのに。
日本の格差、貧困の現状認識も甘すぎると感じる。
結局この後宇野氏は渋谷再開発、幻冬舎系、newspicks系のネオリベ路線に突き進んでしまった。

中村淳彦『東京貧困女子。―彼女たちはなぜ躓いたのか』東洋経済新報社

2019年4月出版
まえがき
第1章 人生にピリオドを打ちたい
第2章 母親には一生会いたくない
第3章 明日、一緒に死のう。死ねるから……
第4章 あと1年半しか仕事ができない
第5章 45歳、仕事に応募する資格すらありません
第6章 子どもの未来が消えていく
終 章 絶望の淵
 
まえがき
第1章 人生にピリオドを打ちたい
・2006-07年あたりから
・AV女優でも出演料が安すぎて生活できない 生活できるのは上位の一部
・東京の高額な家賃
パパ活は自由恋愛なので違法ではない
・お金と短時間、大学との両立「いくら悩んでも選択肢は風俗しかない」
・水商売=お酒が飲めることとコミュニケーション能力が必要
・部活にお金がかかる
パパ活ハッシュタグでツイート
・どうせ長くない命と投げやりになれば、負債が300万円でも1000万円でもあまり変わらない
 
第2章 母親には一生会いたくない
・風俗嬢=客から必要とされて承認欲求が満たされる部分もある
・月額40-70万稼げて、欲しい物も買い戻れなくなった
・大学の学費と有利子貸与型奨学金が諸悪の根源
・1969年国立大学費年間1万2000円→2019年53万5800円 44倍
・「風俗や水商売に足を踏み入れる年齢は22歳が一番多いと言われている。この現状を見ると、奨学金の影響が大きいと思わずにはいられない。」
・女子大生は風俗へ、男子学生はホストやキャッチ、スカウト、詐欺手伝いなどへ
・東京ひとり暮らし、最低でも手取り20万必要 
・鬱と過食嘔吐心療内科
・ストロングチューハイとアルコール依存
苦学生の範囲を超えている
・かなり重い統合失調症
・副作用の強い薬で頻繁に記憶がなくなる 衝動的に首をつる
統合失調症→陽性症状と陰性症状
・牛丼チェーン、非正規の使い捨て
うつ病などの精神疾患患者の激増
 
第3章 明日、一緒に死のう。死ねるから……
・データに現れない十人十色の貧困
・店舗型→デリヘル 集客がさらに減る
あきらめるとは自分自身の将来や未来になにも期待しないこと。なにも期待しなければ、不安も薄くなる。貧困に飼いならされる、という哀しい自己防衛だ
・介護職の賃金は63業種の中で圧倒的な最下位。
・無料定額宿泊所の生活保護搾取
 
第4章 あと1年半しか仕事ができない
橋本健二『新・日本の階級社会』
可処分所得の中央値=244万 その半分以下の人が相対的貧困 自分は177万6000円
・「結婚すれば生活が変わるみたいなことはよく言われていますが、非正規で低収入な自分にまったく自信ないし、誰かが見初めてくれるとはとても思えない。やっぱり結婚とか出産は、普通以上の収入がある人の特権というか、自分にかかわることとはとても思えないです。」
 
第5章 45歳、仕事に応募する資格すらありません
生活保護、差額をもらえる
・養育費未払い率8割→罰則がない
・2018年3組に1組は離婚
精神疾患のほとんどは実は経済的な問題が原因
うつ病99年44万人→14年111万倍増
鈴木大介貧困に陥る原因「3つの無縁」「家族の無縁、地域の無縁、制度の無縁」
・昔は介護は公務員がやっていた
介護施設の閉鎖性
 
第6章 子どもの未来が消えていく
終 章 絶望の淵
向精神薬の副作用問題
 
あとがきーでも生きていきます
東洋経済 高部知子
8/31読了
 
概要:東京近郊在住貧困女性のインタビュー、ルポ。家庭環境、離婚、虐待。貧困の遺伝。地方は仕事がない、都市は家賃が高い。高すぎる学費、きつい出席と課題。時間がない。女性は水商売と風俗に流れる→病むの悪循環。シングルマザー、ダブルワーク、長時間労働、セクハラ、パワハラ。鬱、徹底的な個人と家族の孤立。
感想:週刊誌の連載をまとめたもので、最低限の背景の説明はあるが、社会学的、歴史的考察はほとんどない。話半分だとしても酷い現状。政治による解決が待たれるが、日本人が自己責任でどんどん他人に厳しくなっているので先行きの見通しは更に暗くなる。

永江朗『批評の事情』(ちくま文庫)

批評の事情 (ちくま文庫)

批評の事情 (ちくま文庫)

  • 作者:永江 朗
  • 発売日: 2004/09/09
  • メディア: 文庫
2001.9単行本
2004.7文庫 
1 社会はどうなる?(宮台真司・90年代がはじまった/宮崎哲弥・アカデミズムとジャーナリズムのあいだで ほか)
2 時代の思考回路(大塚英志・物語の生産と消費をにらんで/岡田斗司夫・オタク批評の真価 ほか)
3 芸術が表わすもの(椹木野衣ポップカルチャーを生きるニヒリズム港千尋・世界を再構築する眼 ほか)
4 ライフスタイルとサブカルチャー伏見憲明・男制・女制/松沢呉一・ばかばかしいもので撃つ快感 ほか)
5 文芸は何を語る(福田和也小林秀雄への道/斎藤美奈子・あなたの固定観念 ほか)
 
まえがき
評論家の条件
1.批評性
2.文章の芸
批評によって、ものの見方・見え方が変わるというのが理想だと私は思います。評論家が言葉をひとつ与えるだけで世界が一変してしまう。そういう評論こそが本物の評論です。
  
1 社会はどうなる?(宮台真司・90年代がはじまった/宮崎哲弥・アカデミズムとジャーナリズムのあいだで ほか)
宮台真司  ネーミングセンス
宮崎哲弥 宮台の3こ下 保守 西部邁 原則論
上野俊哉 『レイヴ力』 上野は遅れてきた左翼青年だった。しかもサブカル少年でもあった。そこでサブカルと政治を結びつけたいと考えた。これはポスト全共闘世代から新人類あたり、世代でいうと1955年から65年ぐらいのあいだに生まれた者に共通の感覚だと思う。 左翼はサブカルチャーを嫌う
根っから貧乏が好き 金持ちになることは悪 いまだに『ボルガの舟唄』とか『友よ』とか『がんばろう』とかをアコーディオンの伴奏で歌うべきだと思ってる。 左翼のファッションセンス ストイックといえばストイックだがマゾヒスティック
92年頃からアムステルダム スクウォッティング ベンヤミン・ペラソヴィッチ(クロアチア社会学者 テクノなど) ミニ ロードスター
和光大学(町田) 粉川哲夫 生井英考 竹田青嗣 『GS たのしい知識』
山形浩生 『新教養主義宣言』 東大SF研 友人 柳下毅一郎 クルーグマン <情報そのものが単独で意味を持つケースというのは、かなり少ない。情報は、何か意思決定して行動するためのツールとしてのみ異議を持つ。価値があるのはその意思決定なのだ。価値を本当に生み出しているのは、その情報と意思決定に基づく行動なのだ。> 教養=コンピュータのOSのようなもの ★しかもそういう人々はクルーグマンにとっては、べつにとんでもなく頭のいいエリートってわけじゃない。ギリシア神話ギリシア哲学に始まる古典的教養をベースにして、その上に構築された現代の人文科学、社会科学、自然科学についての体系的知識が教養なのだ。
田中康夫 宮台の3こ上 小2~高卒まで長野 『いまどき真っ当な料理店』作り手、供し手、食べ手 店が客を選ぶことの正しさ
小林よしのり コミックは雑誌扱いなので、ベストセラーリストに乗らない 89年からの社会主義国崩壊による左翼知識人の自信喪失に歴史修正主義者たちがつけいった 92~95までの『ゴーマニズム宣言』は面白かった 「わかりやすさ」のマイナス面 「イメージ」の問題 それは、たった9%の支持率しかなかった森内閣に対して、政策内容的にはほとんど変わりがないにもかかわらず、たんに新首相のイメージが新鮮で言っていることがわかりやすいからというだけで、小泉内閣が80%もの支持率を得てしまうことと同じなのである
山田昌弘 宮台の2こ上 パラサイト・シングル
森永卓郎 『痛快ビンボー主義』「好きなこと好きな仲間」
日垣隆 ダイオキシン猛毒説の虚構 批評であれ、ルポであれ、文献にあたる、現場を目で見る、人に会うというのは基本中の基本であるが、これが難しい 質と量の関係 土門拳の水道代金 「自動販売機ルポ」 鎌田慧の文章は鎌田慧のファンしか読まず、佐高信の文章は佐高信の意見と相容れない人は読まない。批評のタコツボ化
コラム プレ90年代の批評家たち 大月隆寛浅羽通明
 
2 時代の思考回路(大塚英志・物語の生産と消費をにらんで/岡田斗司夫・オタク批評の真価 ほか)
大塚英志
岡田斗司夫 自由洗脳社会
切通理作 ウルトラマン
武田徹 松沢呉一坪内祐三 『偽満州国論』 清沢洌『自由日本を漁る』 《草津を訪ねて感じるのは、そこが差異を内包する共同体になっているというということだ。療養所とその周囲を含めて草津という地区を一つのミクロコスモスとみなせば、そこでは(元)病者という差異が、すっかりその内部に溶け込んでいる。》《僕の脳裏に浮かんだのは「都市共同体」という言葉だった。療養所は血縁でも、同じ故郷を持つ地縁でもなく、ただそこに住むことになった人達が暮らしている》《生の多様性を、「生きがい」云々の概念で安易に一括りにするのではなく、その個性を尊重すべき前提とした上で緩やかにつなぎ合わせ、共存させている場所――、そんな療養所は、まさに「都市」と呼ばれるに相応しい。そして差異ある人たちが差異を互いに尊重しあい、弱者を助けて行こうとする利害調整のシステムを有しているという点でも、そこはまさに「都市共同体」なのである》(『「隔離」という病い』)
春日武彦
斎藤環 「てるくはのる事件」「新潟監禁事件」「佐賀バスジャック」
鷲田清一 安原顯マリ・クレール』 建築評論飯島洋一 『モードの迷宮』 コム・デ・ギャルソン 川久保玲 「DCブランド」 「聴くこととしての哲学」「人はなぜ話を聴いてもらうだけで安らぐのだろうか」沈黙の中に充溢することば ヨージ・ヤマモト
中島義道 
東浩紀 『郵便的不安たち』『不可視なものの世界』
コラム GSの仲間たち 浅田彰 中沢新一カイエ・ソバージュ』 四方田犬彦 伊藤俊治 生井英孝
 
3 芸術が表わすもの(椹木野衣ポップカルチャーを生きるニヒリズム港千尋・世界を再構築する眼 ほか)
椹木野衣 
港千尋 写真家
セゾン系(佐々木敦 中原昌也 阿部和重) 保坂和志 車谷長吉 辻井喬 田中りえ 永江朗 阿部・青山・黒沢『ロスト・イン・アメリカ
蓮實ズチルドレン(樋口泰人 安井豊) ジム・ジャームッシュ
小沼純一 パルコ文化・セゾン文化
五十嵐太郎 『BRUTUS』集合住宅特集 『POPEYE』インテリア特集 ★建築&インテリア→広告収入 貧乏人を相手にしないクラスマガジン 『カーグラフィック』や『家庭画報』 建築探偵  『劇的ビフォーアフター
コラム マイスターたち 吉本隆明<過激>というイメージ 江藤淳 小室直樹日下公人『太平洋戦争、こうすれば勝てた』 柄谷行人 NAM 思考実験(モデル)として共産主義を試してみる 評論家(批評家、思想家)が、社会に対してどこまで積極的に関与できるかという実験 ★つまり、かつてマルクスが言ったように、状況に対してあくまで受動的にあって、状況を解釈するだけにとどまるのか、それとも状況に積極的に関与して状況を変えるべく手を汚していくのかという問題
 
4 ライフスタイルとサブカルチャー伏見憲明・男制・女制/松沢呉一・ばかばかしいもので撃つ快感 ほか)
伏見憲明 <普通の家庭(家族)>という幻想 LDK 茶の間、食堂、台所 マイホーム破産 宮部みゆき『理由』 「ヘンタイ宣言」規格化から降りる
松沢呉一 中野の書店「タコシェ」 オウム村井刺殺 『新宗教の素敵な神々』 彼のルポ そこがイメクラであれば、店はどんなシステムになっていて、客が払ったカネのうち何割が風俗嬢に渡されるのかとか、イメクラ嬢のルミちゃんはどういう生い立ちでなぜイメクラ嬢になり、毎日どんなことを考えながら働いているのかなんてことを丹念に追っていく
リリー・フランキー 美女研究
夏目房之介 漫画家の許可をとらずにコマを引用
近田春夫 『考えるヒット』
柳下毅一郎 J・G・バラード『クラッシュ』 町山智浩「ファビュラス・バーカー・ボーイズ」 『地獄のアメリカ観光』 80年代後半宝島 町山「この雑誌の読者にはバカとオタクしかいない!」『世界殺人ツアー』 デアゴスティーニ『マーダー・ケースブック』
田中長徳 写真家 カメラ評論家 ライカ
下野康史 自動車評論家 「住宅」
斎藤薫 美容評論家
コラム 吉本ズ・チルドレン 小浜逸郎『「弱者」という呪縛』 芹沢俊介 小室ズ・チルドレン 橋爪大三郎 副島隆彦
 
5 文芸は何を語る(福田和也小林秀雄への道/斎藤美奈子・あなたの固定観念 ほか)
福田和也 1960宮台の1こ下 「パンク右翼」 『作家の値うち』(飛鳥新社)「小林秀雄になりたい」17歳福田志賀高原スキー場 二人のワイン評論家のスタイルの違い 「点数」をつける事 「石原慎太郎に96点つけた男」
斎藤美奈子 『紅一点論』フェミニズム 「もののけ姫」論 
小谷真理 『女性状無意識』 SFフェミニズム評論 巽孝之
小谷野敦 自由な恋愛=結局は恋愛強者と恋愛弱者の格差生む
豊崎由美 
石川忠志 栗原康の師匠 『現代思想パンク仕様』 神山修一
坪内祐三 『20世紀ニッポン異才・異能の100人』 山口昌男と「東京外骨語大学」 徹頭徹尾散歩と本の人 「読書そのものが日常」→『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代』
 
あとがき
栗本慎一郎鉄の処女 血も凍る「現代思想」の総批評』
原書房 大西奈己
渋谷109の2階 カフェ・モーツァルト
2001年7月
文庫版あとがき
2004年7月
トニー谷 家庭の事情 そろばん時事漫談 1週間後アメリ同時多発テロ
8/20読了
 
要約:90年代評論家 批評家の名鑑 
感想:なんとなく概略だけ掴めた セゾン文化人脈 宝島人脈が強い 

別冊宝島編集部 『昭和の「黒幕」100人 ~「巨魁」たちの時代』

昭和の「黒幕」100人 ~「巨魁」たちの時代

昭和の「黒幕」100人 ~「巨魁」たちの時代

  • 発売日: 2015/05/29
  • メディア: 単行本
日本戦後史の理解
目次が大事
児玉誉士夫
鳩山一郎 日本民主党
日韓ビジネスの仕切り役
東スポ

2兆円競艇マネー

電源三法 交付金
原子力損害賠償法(原賠法)上限1200億
P19原発が正常に 話
在日朝鮮人といっても昔は日本が朝鮮を植民地化していた
例えば力道山
中曽根 日本の勲章はアメリカ基準(アメリカに対する貢献)
プラザ合意
新興宗教の力
杉山茂丸 夢野久作の父
三浦義一 下山事件 伊丹十三
許永中
P65狙い定めた してしまうのだ