マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

http://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2008/06/post_1935.php

凄く納得し、感動さえした。

自殺や犯罪という破滅的結果に至った場合、その理由として、いろいろなことがクローズアップされる。しかし、そういったマイナスの理由は、ほとんど誰でもが多かれ少なかれ持っているものだ。だから、そのマイナス要因だけですぐに破滅に至るのではない。そうではなく、それに釣り合うようなプラス要因が足りなかったために、バランスを崩すのである。多くの人が普通に生きていられるのは、マイナスもあるけれど、プラスもあるからなのだ。

おそらく、プラスが不足している人は、1つのマイナスが消えても、すぐに新しいマイナスを見つけてきて、落ち込んでしまうだろう。
 夫婦仲が悪く、仕事も上手くいかなくて、借金は増え、子供たちもにも見放され、友達もいない、信頼できる人は死んでしまい、どん底の状態だ、という場合に、夫婦仲を戻す、仕事を上手くいかせる、借金をしない、子供たちに戻ってきてもらう、友達を作り、新たに信頼できる人を探す、というようなことをすべて実行するなんて到底不可能だ。だから、もう駄目だ、と思い詰めている。そういう人が、たとえば、子犬を一匹飼うだけで、一時的にでも問題が解決するかもしれない。この「一時的」が大事である。僕は、生きるということは、そういうものだと感じている。