マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【読書メモ】『現代思想 2015年10月臨時増刊号 総特集◎安保法案を問う』(青土社)

雨宮処凛 「震災があった年、中二から脱原発デモに参加してきた」という大学生
相田和弘 太陽を盗んだ男 要求のないことが不満な時代
大友良英 自信を取り戻すための代替行為
北原みのり 謝ること 空気と空気の闘い
ピーター・バラカン 
斎藤美奈子 「右側席から見た風景」
香山リカ 「傲慢症候群」化
森達也 不安によるセキュリティの増大 集団は必ず暴走する
ゲーリングの言葉
「もちろん、ふつうの国民は戦争を望んでいません。それはどこの国であれ同じです。しかし国の指導者にとって、戦争を起こすのは簡単です。国民には「わが国は他からの攻撃にさらされている」と言い、戦争反対の平和主義者がいれば「非国民」だと非難します。これだけでよいのです。このやり方は、どんな体制の国でも有効です。」
「満蒙は日本の生命線」
「自衛のための戦争」互いにそう言い合い戦争する
茂木健一郎 人工知能
磯崎新
奥田愛基 いじめ 同世代の自殺 離島 震災ボランティア サスプル シールズ
世の中どんどん悪くなっているだろう 新自由主義のための戦争
大澤茉実 sealds kansai マイナスからのスタート舐めんな
芝田万菜 帰国子女 アメリカ 震災 
オヤナギフサエ 民主主義を取り戻す小さな斧
木下ちがや 沖縄方式 地方の決壊 新しい激しいヘゲモニー闘争
山口二郎 立憲デモクラシーの会 佐藤幸治 樋口陽一 石川健治 立憲主義は人類が獲得したもの
伊藤真 9条の枠内の幸福追求権
木村草太 憲法は数式 プログラムコード 「憲法は、信じるものが違う人々が共存する知恵だ。それを参照点とすることを拒否するのは、異なる人々の共存という近代国家の理念を放棄することにつながる」平和主義憲法こその積極的平和貢献
斎藤貴男 右翼と左翼のアウフヘーベン止揚)が必要 新興国への「インフラシステム輸出」 「第二次大戦後も米英仏ソなどが展開し続けている「インフォーマル帝国主義」。植民地支配を伴わずに経済的支配を進め、抵抗されれば軍事力で制圧する旧連合国群すなわち戦勝国クラブの一翼に、大戦では敗戦国でも東西冷戦の戦勝国ではある日本は、今、加わろうとしている。」品川正治 「戦争は経済だからな」五味川純平 朝鮮戦争 ベトナム戦争 見て見ぬふり 
栗田禎子 全文
板垣雄三
9条の謝罪効果 日本の中東化→国家解体
「反テロ戦争」の現実の厳しさ
中東文明の復興
渡辺治 反対運動 中間報告 70年談話の押し込み
小森陽一 運動の連帯 オール沖縄から学ぶ
竹信三恵子 
市場に生活が食い尽くされる
派遣とは人を商品にする
上司と交渉ができない
尊厳
派遣社員は派遣会社から購入したモノ 物件費
「外国人家事支援人材」=介護
協働から市場への強圧的転換
所得税最高税率 1970 70% 1999 30%
池内了 産軍学複合体 アイゼンハワー退任演説
水野和夫 近代国民国家 vs 「新中世主義」的帝国 ヘドリー・ブル
大内裕和 貧困化する大学生と経済的徴兵制 奨学金 15年 金利3.0%
2,400,000円貸与(返還総額:3,018,568円、返還年数:15年、月賦額:16,769円)
>>大学は高すぎるから、行かなくてよい、私の会社で教養と稼ぐ力を身につけましょう<<
「全身就活」
森原康仁 アベノミクスへの幻滅
吉見俊哉 皇居前から国会前へ
1952 血のメーデー 60年6月15日 国会突入
樺美智子の死
新しいメディア社会が演出する「国民的感情」
成田龍一 「1960年5月19日」
徐京植 <3.11>の直後から、昼夜となく執拗に流される「ガンバレ・日本!」という呼号を耳にしながら、私はファシズム到来の危機を感じた。地震津波は天災である。しかし、原発事故はあきらかな人災であった。しかも被害者は日本国民だけではない。外国人も、未来の人々も、地球環境そのものも、収拾不可能なまでの被害を受けたのだ。つまり、原発事故は「被害の物語」としてだけ語られてはならず、明白な「加害」なのである。その認識が、日本国の官民にあるか?それがあるとすれば、どうしてここまで自己中心的な、内向きの語りに終始することができるのか?どうして、自分たちの慰め、自分たちの「復興」ばかりを強調することができるのか?これは、戦後日本の「戦争についての語り」と同じ構造を反復している。<3.11>後、「ポスト3.11」という言葉が語られる一時期があった。これほどの災禍を経験した以上、利潤追求や大量消費を至上価値とする文明観や価値観が根本的に問い直されるだろう。社会的に共有される価値観も個人の生き方も根本的に変わらなければならない、そういう声が聞かれた。「原子力ムラ」に代表される、政・官・財・学、メディアまで含めた、癒着、相互依存、無責任の構造と決別しなければならないという課題が提起された。「再生」ではなく「厚生」が求められた。だが、それは一瞬に過ぎなかった。
福島原発事故」の加害責任を、今日まで誰も問われないままである。それどころか、安倍政権は「世界一安全な日本の原発技術」を喧伝しながら原発輸出に邁進し、全世界に向けて「アンダーコントロール」という戯言を弄して東京オリンピックを招致した。国民多数が、これを虚言と承知の上で喝采したのである。かつて「軍部にダマされた」と言った日本国民たちは、今は自らすすんでダマされることを選んでいる。折しも数日前、鹿児島県の川内原発が、事故時の住民避難計画も不完全、責任の所在もあいまいなまま再稼働した。歴史は粛々と繰り返されている。
藤田省三 観光開発 松の伐採に対して
「安楽への全体主義
>>知(識人)を可視化する<<
>>我々が三代目Jsoulブラザーズのメンバーの名前を知らないように、彼らは学者の名前を誰一人知らない<<
「(オリンピックや万国博といった)与えられた目標にだけエネルギーを集中する、その結果、日本は高度成長した。けれども、それは目標なき社会であることに変わりはない。(中略)目標なき社会に耐えられなくなってきて、日本の目標を日本それ自体に置こうとする、自己の事実を目標にするという倒錯現象が起こってきている。(中略)それが、いま噴出してきつつある、国民的自己批判のうえに立つナショナリズムと反対のナショナリズムではないでしょうか」
人間が断片化された、という感が深い
ニーズ?いったい誰の?それはつまり新自由主義体制の支配者の「ニーズ」であろう。これでは若者たちは、哲学、歴史、文学、芸術などに触れる機会を得られないまま、他者と対話するすべを知らず、他者はおろか自分自身の権利を守るすべも知らずに成人するほかない。そのような「機械化・野蛮化」(渡辺一夫)された労働者・消費者を大量生産することが資本の利益に合致するのだ。
松本卓也
フロイト精神分析 愛情と憎悪の相互矛盾的な往復運動=強迫神経症
小泉 イラク戦争 久間章生 
奴隷根性は縦に連鎖する
拉致問題 ヘイトスピーチ 在特会
全てバックラッシュ
安倍政権によるアメリカへの憎悪の表明は、アメリカの睾丸に埃をつける程度
佐藤学 憲法学者の9割の反対 学者の会 1万5千人の署名
間宮陽介 アメリカの自由とは 自由市場
石川健治
岡崎久彦「何でもないことです」「たったひと言、言えばいいのです」
日銀総裁人事 内閣法制局長官人事 小松一郎 駐フランス大使→内閣法制局長官
佐々木惣一「立憲・非立憲」
それに違反しても、おまわりさんには捕まらないが、なにか「いやな感じ」がするはずである
「根本規範」
最首悟
各々が、自分の個人的利益を反映させるためでなく、社会全体の利益を考慮して投票すること 民主主義の義務
阿部謹也「世間とは何か」 世間における個人の居心地の悪さ 鴎外と漱石
西洋的 近代的 個人 に日本人はなれない
大井赤亥 「民衆 demos」による「支配 kratia」
>>御輿は軽くてパーがいい みこしに乗ってるのは大衆
熟議は無理<<
空気支配も一種の知恵
左派ポピュリズム 「福祉国家
国家、社会が資本に乗っとられる
「自由で自立的な個人」→会社のクビを心配していたら不可能
「sealds 就職にひびく」←この言説の重要さ
オバマのIt's you 安倍のIt's me 政府批判ではなく己批判
上尾真道
腹を決めたイロニスト 開き直り
フロイトアインシュタインの対話
法とはそもそも暴力
文化発展 戦争の克服は可能か?
松葉祥一 バリバール 予防対抗暴力 一番のテロ国家は米国
大竹弘ニ 「リアリズム」の視野、射程 
市野川容孝 
安全性という危険
フーコー 安全性が法を凌駕する
テロリストを容疑者の段階で射殺すること
アーレント 国家安全保障 national security という言葉が全てを覆い尽くす
磯崎陽輔 「考えないといけないのは、我が国を守るために必要な措置かどうかで、法的安定性は関係ない」
正直な人 撤回の必要はない
「ある安全性は、それとは別の安全性にとって危険である」
国家安全保障 に侵害される側の 安全を堅持する
山本圭
アンダークラス 社会的排除
マジョリティの「正常性」それ自体が深刻な問題となっている
ファシズム」が 負け組を 包摂する 面
いじめられっ子が、いじめる側に転換する
革命を支えるオプティミズム 明るさが希望
五野井郁夫 1968 五月革命 文化革命 文化動員
>>トレカを既存の経済の仕組みに載せても意味がない 30円で あるいはweb上で無料で<<
編集後記
バンドン会議 スカルノのスピーチ 第三世界の宣言
デモ さまざまな、固有のものでしかない動機がある。それは夢というべきものだ。この先にあるべき暮らしが、いまだに現れずに眠るかつての可能性が、主体的に生きるための術が、束の間に夢見られている。
それぞれの葛藤と過程を寄りあわせる
 
熱い本だった
12/20読了