・「宗教が社会現象なのではなく、むしろ社会が宗教現象であるのだ」T・パーソンズ (後期デュルケムに対しての評論)
・『シン・レッド・ライン』(1998) ガダルカナル戦 テレンス・マリック監督 ハーバード哲学科首席卒業 分析哲学 人間同士の戦争が動物の視点から馬鹿馬鹿しいものとして描かれる
・ブルーノ・ラトゥール、ダン・スペルベル アクターネットワーク理論、関連性理論 疫学的視座 シャーレの中の寒天培地を観察するようなやり方 主体性なんて屁の突っ張りにもならない。
・フクヤマ ✕歴史の終わり → ◯社会の終わり すでにフーコー「人間の終焉」で言われている
・グローバル化 ✕多国籍企業 → ◯国は関係ない 人間すら関係ない
・『サイファ覚醒せよ』(2000)の予言
・フクヤマ的閉塞感 まあこんなものだろという社会 資本主義で民主主義で自由主義で それに従うか反発するか
・芹沢俊介『「イエスの方舟」論』家族へのノスタルジー → オウム真理教 孤独化、個人化 セカイ系的な跳躍 一足飛びに大きなものと結合する
・ピーター・ティール、ニック・ランドの加速主義 ローザ・ルクセンブルク、マルクーゼの影響 カオスを導入する
・トマ・ピケティ 世界政府 全人類に対する資産累進課税
・見田宗介 全共闘学生との対話「最適社会とコミューン社会」ゲゼルシャフト/ゲマインシャフト 〇〇主義と差異を強調しても意味はない 理想の社会は実は同じ
・マルクス 人間が資本の道具になる → 疎外、物象化(没人格化)→社会主義(官僚制)
・ウェーバー マルクスの処方箋(官僚制)を批判→『職業としての政治』 晩年は社会に絶望→ニーチェに接近(力を愛でる)
・終わり=力を失っていく
・没人格化=マッチングアプリ、人間のスペック化
・地方自治法改正の危険
★理念型はなかば比喩。それをベタにとってしまうことの危うさ
・不安の根源=人間が雇われ人になっていく急速さ 囲い込み、エンクロージャー(開放耕地、入会地の廃止)
★重工業化=人間関係の流動性 誰でもいい 匿名化
・アダム・スミス 資本主義は資本主義以前的前提がないとうまくいかない 『感情道徳論』
・ジャン=ジャック・ルソー 民主主義は民主主義以前的前提がないとうまくいかない
・ミルトン 失楽園 ヨブ記的神に隷従してどうなるのか?
・資本主義=絶えず不安 資本主義と並行(共存)できる別の(安心の)システムが必要
>>バンコクのアフター5、屋台<<
・ラルフ・ワルド・エマーソン 日記形式=「生活」と結びつけること
・カトリックに神強制はない。使命を受け入れる
・ロビン・ダンバー『宗教の起源』ニ分類 呪術型/教養型
・終わりを回避したい/受け入れる
・ダンバー数 150人
・ジンメルの模倣の法則
・一夫多妻制 男の嫉妬と女の嫉妬の違い
・モーセ 出エジプト記 ユダヤ教=世界で初めての一神教
・ジンメル 3倍説(3人結合) 5X3=15 核家族3世帯 X3=50 狩猟採集集団
・家族が社会の一番の基本
・イスラム教は唯一家族から自由
・シーア派、スンニ派、教義は全く同じ
・スピルバーグ『ミュンヘン』 ハシディスト(敬虔主義者)
・結局生活形式 日曜日、教会での礼拝の後に庭の果樹園で大きなテーブルを囲む
・『ドント・ルック・アップ』での最後の晩餐のシーン
・ギリシア神話 天界→地上界→冥界→ 人間→土→人間→
★一神教が異常 循環する自然観を徹底して敵視する
・この先重要になるのは循環する自然観的な宗教
・死、原発事故=必ず起こると知っている
・福一、水面下で2000年に廃炉にする計画があった
・ユダヤ人、中国人の強固な家族主義、血縁主義 感情的安全を保証してくれるホームベースがあるので、どんなにきつい仕事でも耐えられる
・地縁的、血縁的共同体が崩された。個人化、リキッドモダニティ
・必要なのは動機づけ
◆要約:世界の終わりは回避できるか?資本主義と宗教の未来はどうなるか?
ポストモダン=人間の終焉。構造主義的無意味。ニーチェの末人的ニヒリズムに覆われた社会。
結局、生活が崩された。個人化、孤独化、不安定化。
教養型宗教の限界。力が沸き起こらない。そこで呪術型宗教の価値が再評価される。自然の力。
◆感想:テーマが漠然としすぎていて、議論が散漫な感じ。
大澤真幸『資本主義の〈その先〉へ』(筑摩書房 2023年)を下敷きにしているとのこと。
結局、豊かな「生活」「日常」が崩されたことが一番問題なのではないかと思う。
人々の力を失わせるような町並み、時間の余裕のなさ。
『プロ倫』の重要性が時を経て増してくる。
修道院での禁欲を世俗内にも持ち込む。ただただ修道士の如くストイックに貯金を増やすことを目的とするカルヴィニズムというカルト宗教。
資本主義はなかなか変えられないから、宮台さんが言ったそのシステムと共存する別のシステムの勢力を拡大していくことが大事だと思った。
自分の理解だとそれが精神的に豊かな「生活」「日常」ということだと思う。
2009年にタイのバンコクで見た、夕方の屋台街の景色。アフター5に仕事から開放された人々が、のびのびと屋台を囲む。
「8時間の労働、8時間の睡眠、8時間の自由」の基本に戻ること。
社民主義、福祉社会を取り戻すこと。