マラカスがもし喋ったら

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安冨歩が語る経済成長とは何か?

2014/09/11 【京都】安冨歩教授 四日間集中講義「親鸞ルネサンスとは何か 〜親鸞と清沢満之とを導きとする学問の再編成〜」(動画) | IWJ Independent Web Journal

最近は安冨歩にはまっている。この動画で彼が語っている経済成長とは何かという話が面白かったので、要約して書き起こしてみる。
 
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近代社会では、権力による微分化された暴力、或いは、八つ当たりの連鎖によって、人は常に傷つけられている。
本来なら、その原因に向き合い、それを取り除く、或いは治癒することが必要だが、多くの人はそうではなくて、その痛みを他のもので誤魔化すことをする。
そのために、苦痛を和らげる薬物を必要とする。それは、アルコール、カフェイン、ニコチン、糖分など。
それ以外にも、刺激があると嫌なことを忘れるので、刺激を必要とする。例えば、テレビを見る、情報を摂取する。大量の情報を摂取すると脳は忙しくなって、嫌なこと(本当の問題)を忘れる。ギャンブルも脳に色んな物質がでる。そして、一番いいのは激しい労働と激しい消費の組み合わせである。
結局、資本主義とは、人間が自分自身の本当の問題と直面して、それを乗り越えるということをしなくていいように、そんなことをしなくたって死ぬまで生きていられるようにするメソッド。
内的葛藤から逃れて、死ぬまで忙しく生きる。それが近代の特徴である。
 
そのために何が必要かというと、大量の資源が必要になる。
四六時中、口の中に何か放りこんだりとか、テレビを見たりとか、インターネットをしたりとか、買い物したりとか。
消費(刺激)は続けると飽きる。
そのため強度を強くするか、他のものに変えるかすることが必要になる。そのため新製品や新しい作品が必要になる。新しいものを次々と作り続ける。
そうすると幾何級数的に消費量やエネルギーの必要量が増えていくので、それを経済成長と呼ぶ。
 
そのために外部から資源を取ってくる必要がある。
それは自然環境から、他の人間から。必然的に近代は外部からの搾取に依存せざるを得ない。
 
結局人間は生まれてから死ぬまで何をしているか?一生懸命働いているというのは嘘である。人間1年間に必要なお米は60kg→2万円。後は自分の中の内的葛藤と闘っていればよい。そうすれば、今私たちが行っているモーレツな消費など要らなくなるはず。
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自分の内面と向き合うことを避けるために、消費に依存するというのは、思い当たるところでもある。その集積が経済成長といわれるものならば、経済成長=絶対善、では必ずしもないと感じた。過激な議論だが、自分は納得する部分が多かった。


 

微分化された暴力 八つ当たりのシステム(連鎖)
このような社会では、何らかのセラピーを受け続けないと生存することは困難。
憎悪を抑える
八つ当たりのパワーを日常的に受けると癒やすことは困難
→痛みを誤魔化す
→酒・カフェイン・タバコ・薬物・糖分
魂のキズ、身体と同じように脳に受ける
苦痛を和らげる薬物を必要とする
工場労働者 砂糖とカフェインで頭を起こす
夜になったらビール飲んで寝る 間にニコチン
→資本主義と深く結びついている
それ以外にも刺激が必要
刺激があると嫌なことを忘れる
例えば、テレビを見る、情報を摂取する
大量の情報を摂取すると脳は忙しくなって
嫌なこと(本当の問題)を忘れる
一番いいのは激しい労働と激しい消費の組み合わせ
ギャンブルも脳に色んな物質がでる
結局、資本主義とは、人間が自分自身の本当の問題と直面して、それを乗り越えるということをしなくていいように
そんなことしなくたって死ぬまで生きていられるようにするメソッド。
内的葛藤≒憎悪から逃れて、死ぬまで忙しく生きる。=近代の特徴
そのためには何が必要かというと、
大量の資源が必要になる。
四六時中、口の中に何か放りこんだりとか、テレビを見たりとか、インターネットしたりとか、買い物したりとか。
消費(刺激)を続けると飽きる
→強度を強くするか、他のものに変えるか?
→新製品、新番組が必要になる。
新しいものを次々と作り続ける。
そうすると必然的に幾何級数的に消費量やエネルギーの必要量が増えてくるからそれを経済成長と呼ぶ。
→だから資本主義の特徴はなんでもグラフが指数関数的に増えてゆく。
人間は刺激に対して早く飽きるので、より新しくより沢山のより複雑な・・・
そのために必然的に外部から資源を取ってくる必要がある
自然環境から、他の人間から
→必然的に近代は外部からの搾取に依存せざるを得ない。
自然界の力は三つ重力(引力)、原子と原子の間の力、原子核の力
重力・・・水力発電、風力
原子力・・・火力 (原子と原子の間の力)化学反応を使う
核力・・・核発電
原子力空母は最初にエネルギーを入れて、廃艦になるまで動いている
結局人間生まれてから死ぬまで何をしているか?
一生懸命働いているのは嘘。
人間一年間米60kg→2万円
後は自分の中の内的葛藤と闘っていればよい。
そうすれば、今私たちが行っているモーレツな消費など要らなくなるはず。
そういうことにかけては仏教が一番詳しい。