目次
- 序章 バスカーヴィル家の犬
- 第1章 1冊目の本『ハリウッド映画史』
- 第2章 2冊目の本『機密漏洩事件』
- 第3章 モルガン家の伝説『大列車強盗』
- 第4章 ロックフェラー家の伝説『ジャイアンツ』
- 第5章 20世紀の歴代大統領とゴールドフィンガー
- 第6章 億万長者の異常な愛情
- 第7章 ハリウッド危機一髪
- 第8章 ジキル博士とハイド氏
- 第9章 紳士が法服に着換える時
- 第10章 眠れない時代
- 第11章 ケネディーに群がる亡霊
- 第12章 噂の真相
- 第13章 われらの眠れない時代
- 終章 神秘のなかの謎
- 資料・20世紀の歴代大統領と閣僚ファイル
- あとがき
- ◆要約:◆感想:
序章 バスカーヴィル家の犬
第1章 1冊目の本『ハリウッド映画史』
ハリウッドはこうして作られた
・西部劇のロケ地
・アカデミー賞
第2章 2冊目の本『機密漏洩事件』
第3章 モルガン家の伝説『大列車強盗』
・トーマス・アルバ・エジソン(1847 - 1931) ゼネラル・エレクトリック
・ジョン・ピアポント・モルガン(1837 - 1913)
・南北戦争時の翌年、モルガンは旧式のライフルを1挺3.50ドルで購入し、改良したのちに22ドルで北軍に売却してスキャンダルになった(ホール・カービン事件)。
・南北戦争、デュポン将軍(北軍) 八百長で敗北し金価格を釣り上げる。
・コーネリアス・ヴァンダービルト(1794 - 1877)鉄道王
・金ぴか時代 1865年の南北戦争終結から1893年恐慌までの28年間、あるいは特に1870年代と1880年代をさし、アメリカ合衆国において資本主義が急速に発展をとげた時代
・泥棒男爵=19世紀のアメリカ合衆国で寡占もしくは不公正な商慣習を利用して産業を支配し、莫大な私財を蓄えた実業家や銀行家を軽蔑、揶揄して指した言葉。この用語は現在、裕福になるために疑わしい商慣習を使用したと見られる実業家や銀行家に対して使用されることもある。
・カリフォルニア・ゴールドラッシュ 1848年-1855年 → 鉄道の時代 『西部開拓史』
・アレクサンダー・グラハム・ベル(1847 - 1922) AT&T
・J・P・モルガンとヴァンダービルト 電信会社を買収(ウエスタン・ユニオン社)→通信の傍受→株のインサイダー取引、金塊輸送計画を察知し強盗
・J・P・モルガン 電信・電灯・電話・鉄道を握った → USスチール
・アンドリュー・カーネギー(1835 - 1919) 鉄鋼王
・ジョージ・ウェスティングハウス(1846 - 1914)交流 エジソン直流
第4章 ロックフェラー家の伝説『ジャイアンツ』
・ジョン・ロックフェラー(1839 - 1937)石油王 製油所 スタンダード・オイル社 談合とライバル潰し
・以上のようにして、モルガン家とロックフェラー家は、19世紀が終るまでに大部分の重要な産業を手のなかに握った。それだけではない。両家はアメリカの大統領以下、すべての重要閣僚を自分の部下のなかから選び出し、合衆国を支配してきたのである。
第5章 20世紀の歴代大統領とゴールドフィンガー
・モルガンとロックフェラーが操る十本の指は、次の通りである。
1〔輸送〕鉄道・ 自動車・船舶・航空機
2〔資源〕石油・石炭・金銀銅・ダイアモンド
3〔科学〕大学・研究所・発明家
4〔技術〕機械・電気・通信・化学
5〔食糧〕穀物・果実・家畜・飲料
6〔政治〕大統領・閣僚・議員
7〔軍事〕軍隊・兵器・諜報機関
8〔司法〕弁護士・検事・判事・警察
9〔報道〕新聞・雑誌・テレビ・ラジオ
10〔娯楽〕映画・音楽・スポーツ
この十本の指を操るのが、彼らの持つ金庫、すなわち銀行である。
第6章 億万長者の異常な愛情
エジソン最後の貪欲
・1907年恐慌 このとき張本人のJ・P・モルガンと、ロックフェラー一派のジェームズ・スティルマン頭取らは、額を寄せ合って密談し、経済的に頼りない会社を合併させながら危機を利用し、一層の独占をはかった。テネシー石炭鉄鋼という大会社を、またしてもこの恐慌に乗じて、モルガンのUSスチールが呑み込んだ。注目しておくべきは、この機会に大蛇とライオンの和解が成立したことである。
モルガン家の系譜
・ダーウィンの進化論がこのように大きな問題になるには、明らかに理由があった。モルガンやロックフェラーが強大になってゆく過程で、数知れない人たちが首をくくり、彼らのさし向けたギャングの前に有無を言わさず殺されていることを誰もが知りながら、これは動物界における弱肉強食の原理だと、当のモルガンたちが主張したからだった。ダーウィンが説いた適者生存を、彼らは人間の醜悪な欲望にまで拡大し、強い人間の行動はすべて自然の摂理だとまで言い切った。それを権威づけるために編み出されたのが、社会進化論(ソーシャル・ダーウィニズム)という言葉だった。
・モルガンらは今日の通俗史家が書くような豪快な「トラスト王」といった存在ではなく、実際には人びとから列車大強盗、石油泥棒、銀行ギャングとののしられ、激しい攻撃にさらされていた。アイダ・ターベルが『スタンダード石油の歴史』でロックフェラーを槍玉にあげれば、ルイ ス・ブランダイスは『他人の金』でモルガンの悪業を暴露していた。アプトン・シンクレアが『ジャングル』で彼らを攻撃しはじめたのもこの時代、1906年である。そうしたなかで、多くの企業家を前にしてロックフェラー2世が語った世紀の釈明の演説は、この優生思想の化身とも言えるものだった。
「美しいバラは、その周囲にある若いつぼみを犠牲にして初めて、かぐわしく美事な花となるのである」
スタンダード石油が全米の95パーセントの独占を果たした蔭に、大量の犠牲者が生まれたことは、まったく止むを得ない出来事だ、と応酬したのである。
・美男美女、選民思想。
ユダヤ人の頭脳
・カール・レムリ(ユニバーサル映画設立者)の戦いは、実は彼ひとりの力によるものではなかった。モルガンさえも意表をつかれただろう。ウォール街から一般の人たちに売りに出されたエレクトリック証券が、意外なところに集中していることには誰も気づかなかった。ヨーロッパから大量に流れ込んでいたもうひとつの金融勢力、ユダヤ人の移民が秘かな金融シンジケートを構成しながら、巧妙にエレクトリック証券を買い集めていた。
・なかでもドイツ系ユダヤ人グループの中心を成していた投資銀行「ゴールドマン・サックス社」と「リーマン・ブラザース社」は、いずれも19世紀にロックフェラーの石油株などで財を成していたが、いまや映画産業に目を向けていた。
・ロックフェラー 世間の悪評をぬぐい去るため広報部を刷新 慈善事業 財団の設立
・1913年モルガンはウェスティングハウスの支配権を奪われ、代ってロックフェラーの代理人メロン財閥が入り込んだが、この時、ドイツ系ユダヤ人グループの最大の金融機関クーン・レーブ社が、ウェスティングハウスのなかで大きな支配権を手にした。一方、ロックフェラー財団が認められ、莫大な金による慈善事業がスタートした。この「ロックフェラー財団」の性格を正しく理解しておく必要がある。財団は慈善事業をおこなう。だがそれはプロジェクトのなかの一項目にすぎなかった。ロックフェラー家の財宝を縦横に駆使して全米を洗脳するため、数々の非情なプログラムを実行に移そうと、最高のブレーン組織として世に現われたのである。
・1912年にユニヴァーサルが設立され、翌年にフォックス、4年後にパラマウント、7年後にユナイテッド・アーティスツ、11年後にワーナー・ブラザース、12年後の1924年にコロンビアとMGM
★ユニヴァーサル初代社長カール・レムリはドイツ系ユダヤ人
★フォックスの社長ウィリアム・フォックスはハンガリー系ユダヤ人
★パラマウント社長アドルフ・ズーカーはハンガリー系ユダヤ人
★ユナイテッド・アーティスツ設立者のひとりチャールズ・チャップリンはフランス系ユダヤ人
★ワーナー・ブラザースを設立したワーナー4兄弟はボーランド系ユダヤ人
★コロンビア社長ハリー・コーンはドイツ系ユダヤ人
★MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の最初の頭文字メトロ映画の所有者マーカス・ ロウはオーストリー系ユダヤ人、2番目の頭文字のサミュエル・ゴールドウィンはポーランド系ユダヤ人、3番目の頭文字のルイス・B・メイヤーはロシア系ユダヤ人
8大メジャーのうちわずかにひとつ、最後のRKOだけが、ずっとあとの1929年にユダヤ人の力を借りずに設立されたものだった。
・サドカイ派、パリサイ派、エッセネ派 ユダヤ教の宗派もまた非常に複雑で、ユダヤ人とひと言で呼ぶことは乱暴
・1913年ジョン・ピアポ ント・モルガン死去。
・1914年「ラドローの虐殺」 ロックフェラー「コロラド燃料製鉄」 ストライキを行った労働者のテント村が会社側の手で焼き打ちされ、婦女子を虐殺する事件
・1916年「ベイヨンの虐殺」 ニュージャージー州「スタンダード石油」→エクソンモービル
・1915年 D・W・グリフィス『國民の創生』 グリフィスは白人のための民族主義者として、殺人集団KKK団を英雄として描きあげ、映画として見ればその劇的な演出は人を興奮させずにはおかなかった。
・スタンダード石油 トラスト解体効果なし
★「シカゴ大学」の建設はほとんどロックフェラーの私財によって成し遂げられ、「コロンビア大学」のリンカーン・スクールも同じである。「ジョンズ・ホプキンズ大学」への寄付は莫大なものに及び、「カリフォルニア工科大学」への研究協力も知らぬ者がない。こうした慈善事業をおこなうロックフェラー財団の理事を調べてみると、たとえばクラーク・カーは「カリフォルニア大学」の総長に就任し、ロバート・ゴーヒンが「プリンストン大学」の総長に就任するという具合で、これらの名門校が"ロックフェラーの揺りかご"として多くの学者を輩出してきたことが分る。
『西部戦線異状なし』
・1914年第一次世界大戦勃発 1917年アメリカ参戦
・この第一次大戦で最も重要な役割を果たしたのが、J・P・モルガン亡きあとを引き継いだ息子のジャック・モルガンである。ドイツを攻撃するイギリス・フランスの連合国は、いまだ参戦しない友好国アメリカに武器の援助を求め、開戦して半年後の1915年1月にイギリス政府が、続いて5月にフランス政府が、その兵器買い付け代理人としてすべてをモルガン商会の手に委ねた。ジャック・モルガンはウィルソン大統領の中立政策を烈しく非難し、アメリカも参戦せよと叫びながら、兵器産業を総動員してヨーロッパへ武器を続々と送りこんでいった。モルガンが選んだ兵器メーカーこそ、南北戦争で見事にチャールストン攻略失敗を演じて戦争を長引かせ、自分が儲けながら、同時にモルガンの金投機に連携プレーを見せてくれたデュポンのほかにはなかった。ただちにデュポンはモルガンの指示に応え、ダイナマイトをはじめとする無数の弾薬を製造するため、全米に工場を建ててゆき、そこで火薬類の大量生産に突入した。やがてそれらの工場がスムースに製造をはじめると、ジャック・モルガンの声は一段と大きくなり、大統領の腰抜け政策を断崖に追いつめて行った。ノーベル平和賞を受けたライオン・ルーズヴェルトが参戦を呼びかけ、その言葉に効き目があったか、1917年にアメリカが参戦すると、デュポンの工場は連合国のほとんどの弾薬を生み出す大兵器庫と変った。デュポンの生産量は、戦争がはじまる前に比べて、実に26倍である。同社は1917年、ここで手にした金を
投じて、全来第2位の自動車会社ゼネラル・ モーターズを買い取ってしまった。まだまだ今日ほどの自動車時代ではなかったが、デュポンが耳を揃えて支払った金額は現在の2千億円に達した。この会社は、キャデラック、ビュイック、オールズモビル、ポンティアックの4大メーカーが合併し、9年前に全米一の自動車会社として発足したばかりだった。このあとフォードに抜き返され、大衆車フォードと、モルガンの金ピカ自動車キャデラックの争いがはじまったとみるまに、両者ともモルガンの手中に落ちたのである。
・第一次大戦の5年間を通じてモルガン商会が連合国に貸し付けた金は、総額で10億ドルに達し、連合国がモルガン商会を通じて買い取った兵器などの軍需物資は、総額で30億ドルにのぼり、その金を支払うのにモルガン商会から借りた金を充当するというおそるべき二重の利益が許されていた。この取引き額合計40億ドルは、1985年末現在の15兆円に相当するものである。
・しかし戦時中は、多くの人がそれに気づかなかった。これらの工場がフル運転する裏では、「捜査局」が1917年に「戦時緊急局」と名を変え、多くの人に襲いかかっていた。戦争に反対する人間を、次から次へと血祭りにあげていったのである。この戦争でモルガン商会が得た途方もない利益が上院で問題になったのは、ようやく1936年のことだった。
・第一次大戦 戦死者1600万人、戦傷者2,000万人以上
・KKKを利用した
ファシストの戦術を活用せよ
・1919年ドイツ降伏 ヴェルサイユ条約の11日前 「外交問題評議会」(Council on Foreign Relations, 略称CFR)発足。最大のスポンサーはロックフェラー ホワイトハウスに取って代わる影の"ダークハウス” 雑誌『フォーリン・アフェアーズ』
・「特別経営者協議会」モルガン、ロックフェラー大連合
モルガンの支配系列:「アメリカ電話電信」の社長ウォーター・クリフォード、「デュポン商会」の社長ラモット・デュポン、「ゼネラル・モーターズ」の社長アルフレッド・スローン、「GE」の理事長オーウェン・ヤング、「USスチール」の副社長アーサー・H・ヤング、エドワード・ステッティニアス、「ウェスタン・エレクトリック」の社長エドガー・ブルーム
ロックフェラー系列:「ニュージャージー・スタンダード石油」の社長フランク・エイブラムス、「ベツレヘム・スチール」の社長ユージン・グレースおよび副社長ジョゼフ・ラーキン、「ウェスティングハウス」の社長フランク・マリック、「グッドイヤー・タイヤ」の会長E・J・ トマス
「平和的分子を根絶やしにするには、いかなる方法を選ぶべきか」
「ファシストの戦術を採用することが、われわれにとって利益となるであろう」
・「捜査局」→「総合情報部」 郵便物の検閲
・その結果、身の毛もよだつような出来事が市民のあいだに起こりはじめた。何の理由もなく、貧しい移民というだけで牢獄にブチ込まれる人間があとを絶たなかった。ちょうどこれに並行して、シカゴのギャングたちは野放しのままにされ、KKKもまたすさまじい勢いで全米に増えひろがった。これこそ"ローリング・トウェンティーズ"の予兆だ。
・無実のまま暴行を受け、手錠をかけられたまま市内を行進させられ、あるいは熱風のなかで蒸し焼きにされるなど、その残忍さは史上稀に見るものだった。牢獄につながれた人間はざっと1万人を数えた。これが"1919年の赤狩り”と呼ばれる"平和狩り”だったが、この戦慄のなかで、映画『死刑台のメロディー』に描かれた世界的な悲劇"サッコ=ヴァンゼッティ事件"が発生したのである。
・ジョン・エドガー・フーヴァー FBI初代長官
・GEとウェスティングハウス、アメリカの電力と電灯の90%を支配。
第7章 ハリウッド危機一髪
重役室の密談
・KKK会員 900万人
・金鉱採掘王 商務長官ハーバート・クラーク・フーヴァー ロシアの資源利権 ロシア革命への恨み
・トーキー映画の特許
・モルガンの映画支配、ロックフェラーのラジオ支配
・フーヴァー ドイツの賠償額を半額にかつ期限59年間に延長 ナチス援助
自殺者の群
・1929年10月24日木曜日 ウォール街大暴落 → さらなる財産の集中
キング・コング現る
・1931年エジソン、イーストマン死去、1937年ジョン・ロックフェラー死去98歳
・クララ・ボウ、ジーン・ハーロウ、マリリン・モンロー
・アプトン・シンクレア『ジャングル』 ハリウッドの逆宣伝、偽のニュース映像
・1931年完成エンパイア・ステート・ビル ジョン・ジェイコブ・ラスコブ=GE、デュポン幹部
・1939年『風と共に去りぬ』 黒人の怒りを隠すプロパガンダ映画
戦慄のダイス委員会
・「黒色連盟」「アメリカ在郷軍人同盟」「アメリカ自由連盟」ファシスト団体をデュポンが援助
・1935年FBI発足 Federal Bureau of Investigation 投機業者の集団が自分の利権を守るために他人の素性を調べる、という局
・「非米活動調査委員会」マーティン・ダイス=ダイス委員会 赤狩りの尖兵
★ユダヤ人の虐殺が想像を絶する数にのぼった史実を解く鍵は、このような部分に存在する。戦争は投機事業だが、虐殺もまた、細部に至るまで投機事業としておこなわれるものである。人間を大量に殺すとなれば、これを請負う人間のやることは、立派にひとつのビジネスでなければならない。理由もなく、600万人のユダヤ人を殺すわけがない。
・リンドバーグ ヒットラー礼賛
第8章 ジキル博士とハイド氏
紳士が軍服に着換える時
・経済開発委員会(Committee for Economic Development)=戦争準備委員会
ヘンリー・スティムソン陸軍長官:モルガン商会(ジョン・P・モルガンが設立)の顧問弁護士(スカル・アンド・ボーンズ)
ジェームズ・フォレスタル海軍長官:ディロン・リード銀行(ジャック・モルガンに支配されてドイツへ融資)の社長
ウィリアム・S・ヌードセン戦時生産局長:ゼネラル・モーターズ(ジュニアス・モルガンが重役)の社長
エドワード・ステティニアス戦時資源局長 :USスチール(ジョン・P・モルガンが設立)の会長
Philip D. Reed戦時生産局消費材部長:ゼネラル・エレクトリック(ジョン・P・モルガンが設立)の会長
ジョージ・マーシャル陸軍参謀長:パンアメリカン航空(モルガン商会特権者リンドバーグが重役)の重役(?)
ドワイト・D・アイゼンハワー連合軍最高司令長官:パンアメリカン航空(同前)の重役秘書(?)
ウォルター・ベデル・スミス参謀総長:ユナイテッド・フルーツ(モルガン商会の同族会社)の重役(?)
ダグラス・マッカーサー将軍:レミントン・ランド(トマス・X・モルガンが社長のスベリー社と合併)の社長
ウォルター・シャーマン・ギフォード戦時通信委員長:アメリカ電話電信(モルガン商会重役ホレイショ・ロイドが重役)の社長
ハリソン戦時生産管理本部長:アメリカ電話電信(同前)の副社長
デイヴィス戦時石油局長官 :スタンダード石油カリフォルニア(ジョン・D・ロックフェラーが設立)の重役
これが第二次世界大戦の実相だった。
・創設者が「フォード財団」のポール・ホフマン、会長が「イーストマン・コダック」の重役マリオン・フォルサムである。これは、軍人による戦争ではなかった。ウォール街が指示を与えたのではなく、投機業者がイの一番に自ら軍服を着て、作戦司令室を占拠してしまった。作戦本部すなわち証券取引所、という姿が見えない限り、第二次世界大戦の真相も見えない。ジャック・モルガンとロックフェラー家が軍需産業を自在に動かす世界のなかで、史上最大の作戦が動きはじめた。
・1941年武器貸与法(レンドリース法)現在の価値で約100兆円の物資を供給。「その国の防衛が合衆国の防衛にとって重要であると大統領が考えるような国に対して、あらゆる軍需物資を、売却し、譲渡し、交換し、貸与し、賃貸し、あるいは処分する」「民主主義の兵器廠」
・W・アヴェレル・ハリマン(スカル・アンド・ボーンズ)を大統領特使としてロンドンに派遣。
・ルーズヴェルトのユダヤ擁護、隣人ヘンリー・モーゲンソウ・Jrの影響。
・1940年設立アメリカ第一主義委員会(ファースト委員会)=孤立主義かつ反戦運動=モルガン・ロックフェラー、ムッソリーニ&ヒトラーをアシスト。反ユダヤ主義。
・1941年12月8日真珠湾攻撃でたちまち参戦世論。ドイツとイタリーにとっては大迷惑。暗号解読でわかっていたがやらせた。
・戦意高揚映画ディズニー『新しい精神』(1942年)『43年の精神』(1943年)納税促進を呼びかけ
・ベティー・グレイブル、ラナ・ターナー、「ピンナップ・ガール」
・ヘンリー・フォンダ、ジョン・フォード、クラーク・ゲイブルなど応召
・『誰がために鐘は鳴る』(1943)反共映画
・スイス、バーゼル「国際決済銀行」=「バーゼル・クラブ」BIS(Bank for International Settlements、国際決済銀行)は、1930年5月にスイスのバーゼルに設立された主要国の共同出資による国際銀行。日本を含む63カ国・地域の中央銀行が加盟しており(2022年6月時点)、日本銀行は1994年9月から理事会メンバーとなっている。
第1次世界大戦後のドイツの賠償支払いに関する事務処理をするために発足したが、現在は、中央銀行間の政策協力の促進や預金受け入れなど多様な業務を行っている。隔月に行われる中央銀行総裁会議には各国の総裁級が出席し、世界の経済・金融問題などについて意見交換する。6月頃に公表される年次報告書は世界経済の動向を知る資料として注目度が高い。BISの常設事務局の1つであるバーゼル銀行監督委員会によって、国際業務を行う銀行の自己資本比率や流動性比率の国際統一基準「バーゼル合意(BIS規制)」が策定された。
・ニューヨク・タイムズ「スイスのバーゼルにある国際決済銀行では、連合国のスイス、スウェーデン、アメリカと、枢軸国のドイツ、イタリー(、日本)の銀行家たちが、机を並べて仕事をしている。この戦争のなかで敵味方が共同事業をおこなっているのは筋の通らぬことではないか。一体どのような暗黙の協定があるのか」
・1943年3月12日ジャック・モルガン死去→3代目ジュニアス・スペンサー・モルガン
マンハッタン・スキャンダル
・マンハッタン計画企画本部 議長「スタンダード石油開発」副社長イーガー・マーフリー、委員は「ウェスティングハウス」のL・W・チャブ、「M・W・ケロッグ」のP・C・ケイス、「ユニオン・カーバイド」のジョージ・カーム・Jr、「マサチュセッツ工科大学」のウォーレン・ルイス
・ロックフェラー鉱山会社アナコンダ、モルガン「フェルプス・ダッジ」 ベルギー領コンゴとカナダのウラン鉱山 鉱夫の4-5割が癌
・ニールス・ボーア、キュリー夫人に援助
バーゼル・クラブ
・アレン・ウェルシュ・ダレス(弟の方)とペール・ヤコブソン
・敵味方入り乱れて、スイスの「国際決済銀行」、スウェーデンの「ウォレンブルグ兄弟銀行」、ドイツの「ライヒス銀行」と「シュレーダー銀行」、アメリカの「モルガン商会」と「ファースト・ナショナル銀行」が、共同でひとつの作業に打ち込んでいた
・ロックフェラーが石油を掘り当てようとすれば、ダイアモンドというこの世で最も硬い鉱物があればこそ、岩石を打ち砕く油田のボーリングが可能になる。銅は電線になり、ニッケルはありとあらゆる高性能合金の成分としてきわめて高価なものである。金銀は、電信機器の接点材料として、腐蝕しない高性能を誇っている。ウランは……いま新しい用途が発見されたばかりだった。
・そしてこれら金銀銅、ウラン、ニッケル、ダイアモンドが、南アフリカのローデシア一帯に無尽蔵に存在していたのだ。銀行家の資金は、一挙にこの地帯に投入され、ドイツ、アメリカ、イギリス、ベルギー、カナダ、スイスの財閥が一斉に動きはじめた。その代表格として活動したのが、この「シュレーダー銀行」の顧客である「南アフリカ・アングロ・アメリカン投資会社」であった。
・モルガンとロックフェラーが手を組んだのは、初めからヒットラーではなかったのである。彼らはドイツの銀行家や工業家と手を組み、全員で寄ってたかってヒットラーを利用し、ファシズム旋風を巻きあげ、いまやそれが行き過ぎだったと気づいた。…このシンジケート団はファシストでなく、投機業者である。ファシストを利用する時もあれば、逆の力を利用する時もある。
・ナチスに敵意を燃やすフランクリン・ルーズヴェルトが1945年4月12日に急死すると、このハリー・S・トルーマンが大統領に昇格した。それからわずか16日後の28日、ムッソリーニがゲリラに捕えられて銃殺される。さらにわずか2日後の30日、ヒットラーが銃弾を口のなかに射ち込んで自殺。傍には、毒を飲んだ愛人エヴァ・ブラウンの死体が転がっていた。
・1944年7月 ニューハンプシャー州ブレトン・ウッズに全世界の実業家代表が集まり、戦後の経済開発について会談を行った。 この会議の地名を取ってブレトン・ウッズ協定と呼ばれる約束が結ばれ、ここから誕生したものが 、今日知られる「世界銀行」(正式名「国際復興開発銀行」)と、その資金源となるIMF(「国際通貨基金」International Monetary Fund)であった。
・ブレトン・ウッズ協定(ブレトン・ウッズきょうてい、英語: Bretton Woods Agreement)とは、第二次世界大戦中の1944年7月1日から22日までアメリカニューハンプシャー州ブレトンウッズのマウントワシントンホテルで開催された連合国通貨金融会議(45ヵ国参加)で締結され、1945年に発効した国際金融機構についての協定である国際通貨基金協定と国際復興開発銀行協定の総称。
第9章 紳士が法服に着換える時
ガス室の没収財産
・1945年11月20日ニュールンベルグ国際軍事裁判開始 46年10月1日判決 11人絞首刑
・第九章 紳士が法服に着換える時
・アウシュヴィッツ収容所長へス「われわれは、虐殺したユダヤ人の財産を処分する作業を"ラインホルト作戦"と呼んでいた。彼らから没収した財産は、想像を絶するほど巨額のものだった。収容所に到着したユダヤ人をまず特殊部隊が選別し、ガス室で殺害したあと、身につけていた物を調べた。実際、24時間で1500人ずつ始末し、焼却するのは大変な作業だった。煙突から出る煙のため、たびたび苦情を受けるほどだった。何百万という値打ちのある宝石類、黄金やプラチナの時計、首飾り、イヤリング、指輪、札束があった。金歯は歯医者が溶かして金の延べ棒にされ、女の髪の毛はバイエルンの工場に送られたが、こうした財産がトラックで運ばれて行った先はライヒス銀行だった。私がアイヒマンから聞いたところでは、これらの貴重品や外国為替はスイスで処分され、それによってスイスの貴金属マーケットを支配したとの話である」
・タフト、マーシャル、ドイツの産業保護=マーシャル・プラン
・1947年 パリ講和会議 米国代表団
ジュニアス・スペンサー・モルガン(ジャック・モルガンの長男)
アルフレッド・デュポン (デュポン家の直系)
アレン・ウェルシュ・ダレス(ロックフェラー財団理事長の弟)
ポール・メロン(ロックフェラー家の僚友財閥メロン家の直系)
デヴィッド・K・E・ブルース(前記ポール・メロンの妹エイルザ・メロンの夫)
ハリウッド裁判
・マーシャル・プランが発表される3ヵ月前に、トルーマン大統領は「共産主義にレジスタンスを示す国には、アメリカが一番に救いの手をさしのべよう」という演説をおこなった。これを書き替えると、事実上「冷たい戦争を開始する」という東西対立の宣戦布告であった。このときモルガン=ロックフェラーのアメリカが、ついにその正体を現わしたのである。
1947年3月12日に声明されたこの宣戦布告は、われわれが生きるこの1980年代に至るまで連綿と"ロシアの脅威"を多くの人に植えつけるのに成功を収めてきたという点で、何よりも重要な歴史の一頁と言える。ユダヤ人に対する迫害の姿勢が消えていたため、この"トルーマン・ドクトリン"が早くもヒットラーの再来を告げるネオ・ナチズムの出現だとは誰も気づかないうちに、一挙に全世界が東西に分裂したのである。
・このアメリカとロシアの態度に大いなる危険があることを見抜いた人間は、今度こそ黙ってはいなかった。全米に、さまざまの平和活動をおこなうグループが組織され、レジスタンスをはじめた。このうるさい人間たちを刈り取るのに、モルガン家とロックフェラー家は"共産党(アカ)狩り"という名の"平和狩り"を再び開始した。
「マーシャル・プラン」が発表されてからわずか18日後に「タフト=ハートレー法」が議会を通過し、赤狩りを決定づけた。
映画界をはじめとして、働く人間が寄り集まって抗議しようものなら、たちまちひっとらえて処罰できるというこの法律は、世界大戦の直前から盛りあがってきた映画俳優組合、脚本家組合、監督組合などの活動を完全に封じこめてしまう力を持っていた。
・モルガン=FBI、ロックフェラー=CIA
・1947年、雪崩のように準備態勢が整えられて行った。
1月 原子力エネルギー委員会(AEC)スタート
3月 トルーマン・ドクトリンによる宣戦布告
6月 マーシャル・プラン始動
6月 タフト=ハートレー法の議会通過
7月 CIAとペンタゴン発足
8月 人事院の掌握
かくして来たるべき日が訪れた。すべての準備が整った9月23日、ハリウッド映画人の自宅に、一枚のピンク色の召喚状が届けられ、アメリカ全土を揺るがすパニックがはじまったのである。
「貴下は、非米活動調査委員会に出頭されたし」
この6日後、政府部内に「フーヴァー委員会」が設置され、委員長のハーバート・フーヴァー元大統領がエドガー・フーヴァーFBI長官を使う赤狩り態勢を整えた。
・バート・ランカスター、エド・サリバンの勇気ある発言 赤狩り=ナチズム=ウォール街
・映画→テレビジョン 1950年代のゴールデン・アワー
ゼネラル・エレクトリック劇場
USスチール・アワー
デュポン・ショー
フォード・スターの祭典
アルコア劇場
グッドイヤー・プレイハウス
5/23上巻読了
第10章 眠れない時代
マリリン・モンローとモルガン=ロックフェラーの戦い
・1950年代原水爆プラントに計約100兆円予算。
・朝鮮戦争が勃発した6月はじめに、アラモ砦AECの委員だったルイス・シュトラウス(ストロース)が「ロックフェラー兄弟社」の財政顧問のポストに迎えられた。この会社は、ジョン・Dの孫にあたる5人のロックフェラー兄弟が経営する投資会社である。シュトラウスを迎えた目的は、朝鮮戦争によって高まる原爆需要への投機にあった。
この事実を裏づけるかのように、1953年7月2日つまり今度は朝鮮戦争が7月27日に終結しようとする3週間前、シュトラウスはAECに戻り、委員長に就任した。このシュトラウスの移動は、いずれも「開戦」と「終戦」の直前に起こっている。何かが起こってから駆けつけたのでは、投機屋は大儲けできない。あらかじめ手を打ってから"突発事変”が起これば、それがビッグ・ビジネスになる。ここから推理されるひとつの事実は、「開戦」と「終戦」の日付けをロックフェラー兄弟が知っていた……つまり彼らの手で引き起こされた戦争だった、という結論である。
このルイス・シュトラウスは、AECに入る前はKKK団と組むファシスト集団"アメリカン・リージョン”の司令官をつとめ、モルガン商会のグレイソン・マーフィーから資金を受け取っていたボスである。デュポンの子会社「USラバー」の重役でもあったから、わが連合の代表者と言ってよい。(映画『オッペンハイマー』)
・1945年8月15日に第2次大戦が終ったとき、朝鮮半島の土地64パーセントという広大な地域を支配していたのが、わが日本の「東洋拓殖」だったが、同社の社債は戦前にアメリカで売りに出され、戦前・戦中・戦後を通じて、この独占支配会社の管財人がモルガンの「ナショナル・シティー銀行」だったのである。
戦争中に"枢軸国”日本の企業を"連合国”アメリカの銀行が支配することができた、という奇怪きわまるメカニズムを説明できる答えは、"バーゼル・クラブ"のほかにはない。
・ネバダ核実験 『アトミック・ソルジャー』人間モルモット ヴァンダービルト大学とジョンズ・ホプキンス大学
・ジョン・ウェイン パナマ小エビ事業
・実際の核実験場では、アトミック・ソルジャーの被爆量が測定された。しかしその数字は、AECと契約した「サイエンス・アプリケーションズ社」が故意に小さく見積り、そのため兵士たちはきわめて危険な状態に置かれていた。……
こうして兵士たちは、やがて半数近い者が癌や白血病などでバタバタと倒れはじめ、遂にはネバダに隣接する風下地帯のユタ州で、知事のスコット・マティソンが家族10人を癌で失うという事態にまで発展した。……モルガンの身内にも被害が出はじめ、ここまで来てようやく最近、社会問題になる時代を迎えたのである。
・朝鮮戦争がはじまる半年近く前、1950年2月9日のことだったが、オハイオ州の南に隣接するウェストヴァージニア州のさるホテルで開かれていたディナー・パーティーの席上 、ジョゼフ・マッカーシーという男が次のような発言をした。
「ここに私は、共産主義者の活動家の名簿を持っている。しかも彼らは、国務省のなかで働いているのだ。その数、実に250人にのぼるのである」
これまでの赤狩りに拍車をかけるこの爆弾演説によって、後世に知られる"マッカーシズム"の幕が切って落とされた。
・マッカーシズムの審問会に毅然と黙秘したアーサー・ミラーと結婚したのがマリリン・モンロー
ローゼンバーグ事件とアルジャー・ヒス事件
・ロシアのスパイ ケインズ派の粛清? 「ヴェノナ文書」で一応は認められる
マッカーシーの運命
・オッペンハイマー事件 聴聞会
・エドワード・テラー 水爆の父 『博士の異常な愛情』のモデル
・モルガンとロックフェラーが目的としていた赤狩りは、"赤”の脅威をふりまいて戦争を鼓舞し、「ゼネラル・エレクトリック」が、「デュポン」が、「スタンダード石油」が、「USスチール」が、「ウェスティングハウス」が、巨大な利益をあげることである。ファシズム本体が目的ではなく、ファシズムは彼らの一手段なのだ。
・アイゼンハワー大統領(任期 1953年1月20日 – 1961年1月20日) ジョン・フォスター・ダレス国務長官 アレン・ウェルシュ・ダレスCIA長官 兄弟 サリヴァン&クロムウェル国際法律事務所
第11章 ケネディーに群がる亡霊
ベトナム戦争のA級戦犯
・ケネディー 祖父:石炭会社 父:銅鉱山→映画会社RKO設立
・ 第一次大戦に参戦したウィルソン大統領は民主党だった。第二次大戦に参戦したルーズヴェルト大統領も、朝鮮戦争に突入したトルーマン大統領も、民主党だった。
大戦争に突入する前には、必ず民主党の「リベラルな」大統領が選ばれているのだ。今また、民主党のケネディーが就任したのである。用心したほうがいい。今日までわれわれは、“民主党”対“共和党”という図式のなかで"ハト派”対"タカ派”のイメージを植えつけられ、とんでもな い誤りを犯してきた。
ひと皮めくってみれば、そこには民主党と共和党のどちらも支配するモルガンとロックフェラーが潜み、閣僚のメンバーはすべて彼らの手勢で占められていた。
具体的には、ジョン・D・ロックフェラーの孫ネルソン・ロックフェラーが、生粋の"タカ派”共和党人として、このときニューヨーク州知事となっていた。ところが民主党の"ハト派”を支持してきたのは、彼の弟デヴィッド・ロックフェラーである。この兄弟は反目するどころか、ロックフェラー家の両輪として固く手を握り合ってきた。
★最後に"ハト派"か"タカ派"のスタンプを押し、民主党と共和党に振り分ける。これがモルガン=ロックフェラー連合による巧妙な市民コントロール法なのだ。どちらが大統領になっても金の流れはただ一本、最後にはジョウゴの口が彼らの油田や金鉱に向かってまっしぐらに走るようにできている。
・ピッグス湾侵攻事件 キューバの砂糖、タバコ、ニッケル利権
・戦争について調べると、どこにもロックフェラーとモルガンの名は登場しない。これまでに書かれた歴史の書物は、その多くが戦争を「ファシズム」、「人道主義」、「右翼」、「左翼」、「東側」、「西側」といった用語で対立関係を定義し、紛争の原因をこのような国家的性格のもとに説明してきた→実は全ては「利権」
・1961年~ ベトナム戦争 14年も続く。
・ベトナム戦争のA級戦犯 キッシンジャー=外交問題評議会(CFR)、ロックフェラーの政策顧問 フルブライト マクナマラ
・戦争ビジネス
・1969年 アメリカ 企業連続爆破事件 作家ポール・グッドマンのスピーチ
投機夫人ジャクリーン・プーヴィエの新夫
・1963年ケネディー大統領暗殺 ジャクリーン夫人 1968年 ギリシャ生まれの海運王オナシスと再婚
・サウジアラビア アラムコ4社(ソーカル、テキサコ、エクソン、モービル) 「アラムコ」=アラビアン・アメリカン・オイル・カンパニー(Arabian American Oil Company)
・クウェート、イラク、イラン
・1973年第4次中東戦争→オイルショック
・「支配するには仲違いさせよ」古くローマの諺 人工戦争
ジェーン・フォンダとメリル・ストリープ
・「エネルギー危機」→原発推進
・1970年6月5日ドレスデン原発2号炉事故、1966年10月5日エンリコ・フェルミ高速増殖炉で炉心溶融事故
・1953年12月8日、アイゼンハワー大統領が“Atoms for Peace”の演説をしたのを皮切りに、翌年3月1日にビキニ海域で巨大な水爆を打ち上げると、その翌日、改進党の中曽根康弘が国会に"原子力予算”を提出するというタイミングだった。
日本は、重要なターゲットにされていた。
ベトナム戦争のソンミ村虐殺事件が起こるほんの3週間ほど前だったが、1968年2月25日にラスク国務長官が日本を訪れ、"日米原子力新協定”に調印してから、このプロジェクトが大幅なストライドで動き出した。いま思い返せば、この人物は「ロックフェラー財団」の理事長だったのである。
船で次から次へと運びこまれる怪物のような原子炉は、ジョン・ピアポント・モルガンの「ゼネラル・エレクトリック」製品か、ジョン・D・ロックフェラーの「ウェスティングハウス」製品に限られ、前者が関東一帯に、後者が関西一帯に配置されてきた。このプロジェクトを推進するために、1971年4月、「日米経済諮問協議会」が設立された。
・1974年 カー・マギー社 シルクウッド事件 映画『シルクウッド』
・そのマイケル・ダグラスが製作し、ジェーン・フォンダが主演した『チャイナ・シンドローム』という映画は、原子炉の大事故をGEの技術者が緻密に分析して完成された。このシナリオ には、シルクウッドを男性に置き換えた「自動車事故殺人事件」も加えられた。
この映画が公開されてわずか2週間後の1979年3月28日未明に、ペンシルヴァニア州のスリーマイル島原子力発電所で本物の大事故が発生したことは、あまりに有名である。
第13章 われらの眠れない時代
ビッグ・ゲーム
・中南米、南米支配 軍隊付き企業の進出
・「we are the world」の欺瞞 欧米のアフリカ支配
資料・20世紀の歴代大統領と閣僚ファイル
あとがき
6/11読了
◆要約:◆感想:
◆要約:J・P・モルガン、ジョン・ロックフェラーが巨大財閥を築く歴史とアメリカの近代史。ハリウッドの名作映画と重ねながら。
◆感想:非常に面白かった。
J・P・モルガンはエジソンと組み、電信・電灯・電話・鉄道を支配した。USスチール、GE。
ロックフェラーはとにかく石油、特に製油所とパイプラインを独占。スタンダード・オイル社。ウエスティングハウス。
とにかくインフラを支配することが重要なのだとわかる。鉄道でも、電気・電信でも、石油でも、テクノロジーの最初を握るのだからそれは強い。
ゴールドラッシュ、金ぴか時代、歴史が超エネルギッシュにうねっていた時代。泥棒男爵の時代。
そして南北戦争、世界恐慌を経て指数関数的に独占を強化し政治もすべてこのニ大財閥の手のうちに、
第一次大戦、第二次大戦(原水爆開発)でさらに財産を増やして、ブレトン・ウッズ体制(IMF)で世界支配へ
というのが広瀬史観。
映画『オッペンハイマー』をちょうど観たとこなので、原水爆の部分はよく理解できた。
インフラ、資源、食糧、科学技術、政治、軍事、司法、報道、娯楽すべて握っているのだが、
特に大学の支配が重要なのだなと思った。
この本は出典が書いてないし、陰謀論的な怪しい部分はいっぱいある。
それを承知の上で、眉に唾をつけて読めば、自分にとってはアメリカの近現代史がよくわかるとてもいい本だった。
モルガン財閥とロックフェラー財閥を知ることは世界を理解するうえで必須だと感じた。