マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

資本主義の社会学 鵜飼先生
Daniel Bell 1976 「The Cultural Contradictions of Capitalism」


アメリカの都市社会化と大量消費社会化による、
ピューリタニズムの終焉


はじめに
・文化と経済の絆の解体
・快楽中心の価値観

現代社会は、社会構造・政治・文化の三つの独立した領域の不安定な融合体」↔一つの原理による社会観
デュルケム 社会分業、パーソンズ 社会システム論、
経済=機能性、政治=平等、文化=自己実現
今までは自己抑制=プロテスタンティズム
→相互矛盾の拡大(危機の相互関係、近代主義の終焉)
 
序章 分裂した社会<1>現代社会のニヒリズム(どうしようもない)
・近代の合理性と打算の結果として(ニーチェ
・習慣を打破する文化的衝動として(コンラッド
↔社会構造は、それほど速くも劇的にも変わらない。
 <2>三つの領域の分離
・技術・経済体系:機能的合理主義→直線
・政治形態:合法性 平等主義
・文化:象徴的な諸形態、実存の実体に発する、宗教
→社会問題には三つの異なるリズム 直線と回帰
 
技術・経済体系→専門家とシンクレティズム(諸説混合)
「現代文化は自己実現のために自己を表現する」
・資本主義の矛盾:経済の組織と規範に対して、文化における自己実現という規範が分裂を起こす。
 <3>理念の崩壊
・自由で自治的な個人→ブルジョア企業家、芸術家
・両者の対立 規律と本能・自発性
・領域間の交差
 意思を持った自己↔自分らしい仕事
 近代主義の文化(開放)↔芸術と文学(生活)
今日では、文化的大衆は体制側に。広告と高級服。ーイメージ、生活様式
文化が商品、マーケットに。必要性ではなくてブランド。
本来の文化はもっと批判的
プロテスタンティズムとクレジットカード
→崩壊、即物的
 <4>現代の経済と「公共家族」=国の財政。
ブルジョア社会では、needよりもwant。欲望の無制限性。
・経済成長と生活水準の向上と権利欲求。
・すべての欲求や価値は同時に達成できない選択。
・経済成長する外部効果、環境問題。
・インフレーションは、成長と完全雇用の結果。
・政府による経済コントロール、ロビー活動の激化。
→政府は公共の善ではなく、官僚的怪物に。
市民意識の衰弱、政治哲学の不在、政治的自由主義
 <5>1970年代の課題