戦後大破壊の後、日本は秩序を目指した。
科学技術と、清く明るい市民社会。
手塚治虫、美空ひばり。
渥美清、森繁久彌、クレイジー・キャッツ。
サラリーマン無責任男、サザエさん。
それらは 上手く行った。ある期間までは。
最初に綻びが現れたのは、公害問題。1956年水俣病。
信じていた科学技術の負の側面が現れた。
そして60年安保。
アメリカに隷属した上での、条件付きで与えられた平和。
大義のないベトナム戦争により、それは一層加熱した。
しかし、70年代、80年代、
日本はますます経済的に発展し、それを掻き消した。
ニュータウン、ニューファミリー。
軽チャー、DCブランド、消費社会の神話と構造。
ビートたけし、山下達郎、ユーミン、サザン、とんねるず。
売上は全てを癒す。快楽のモルヒネ。
金の力に全ては負けた。
終わりに宮崎勤事件。
そして90年代。
ブルセラ、援交、ケータイ。小室哲哉。
快楽主義が極北に到達した。
関西大震災、オウム、バブル崩壊、
その後のエヴァンゲリオン、多重人格、セカイ系、引きこもり。酒鬼薔薇。
00年代、
9.11、スーパーフリー、郵政民営化、派遣、秋葉原事件。
10年代、
3.11、特定秘密保護法、集団的自衛権、IS人質殺害事件。
大破壊の後、日本は秩序と進歩を目指し、それは成功したかに見えたが、
条件付き有利なポジションによる、幸運な経済成長が問題を覆い隠していただけで、
それが失われると、脆さを露呈しまくっている。