マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【イベントメモ】杉田俊介x幸村燕「ぬかるみ派第三号刊行イベント なぜ・今・絶滅なのか――ケアと絶滅をめぐるトークセッション」

@Bar&イベントスペース ミズサー
 
・Z世代 大体1997年から2012年生まれ(現在26ー11歳くらい)
フクヤマ「歴史の終わり」(1992年)以後に生まれた世代
ポストモダン 東浩紀 全てがデータベースになる フラット化
SDGs 環境問題
・歴史の終わり=資本主義リアリズム
・加速主義、思弁的実在論
・そもそも人間は必要なのか?
・カント→メイヤスー 「相関主義(人間と対象)」→「物だけ」
・人類の出現以前の「祖先以前性」 人類の「消滅以後」
吉川浩満『理不尽な進化』 マルクスからダーウィン
ナオミ・クライン「資本主義自体が災害である」
・ダニー・ドーリング『Slowdown 減速する素晴らしき世界』 人口減少
・ゼノフェミニズム 身体のサイボーグ化
村田沙耶香コンビニ人間』 人間もコンビニの商品と同じ
・ポスト・ワーク論 アーロン・ベナナフ『オートメーションと労働の未来』 世の中要らない仕事ばかり 無理やり仕事を作っている それでも足りない
・仕事観 苦しい、けど幸せな労働 教養小説
・バトラー「追悼可能性」 人間の尊厳
・誰にでも「天命」があると思う 天職ではない、もっと些細なことでも。
・川口好美
 
◆要約:なぜいま加速主義や反出生主義、絶滅の思想が注目されるのか。ポスト・ポストモダンの世界の行方。
◆感想:加速主義や反出生主義、思弁的実在論について詳しくないし、否定的に見ているので場違いな観客だったが、
なんとなく若い人の雰囲気を知れていい経験になった。
幸村さん達は加速主義や絶滅の思想を突破口にして、世界を変えたいように見受けられたが、
その具体的な回路がわからず、自分にはなんとなくニヒリズム、自虐的なように感じた。
なぜ若い人がこのような思想に惹かれるのか明確な理由は語られなかったが、自分が想像したのは、
単純にそれだけ絶望が深いのかなと思った。
自分の世代はロスト・ジェネレーションと呼ばれるが、小さい頃に経済的に絶頂の日本を体験した世代。
若い人は生まれてからずっと不況で右肩下がりでテロも起こるし災害も起こるし学費も高すぎだし家賃は高いし物価は上がるし給料は安いしブラック労働だし気候変動危機もある。
自分はもっと社会を変えるために階級闘争や政治闘争の方向に行くべきではないかと感じたが、絶望が深すぎて、加速主義の方向になるのかなと思った。
自分はまだ知識が追いついていなくて(読むべき前段の本を読んでいないので)、この雑誌を買わなかったが、読む準備が出来たら読んでみたいと思った。