マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【講演メモ】『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』刊行記念 酒井隆史氏×森元斎氏ライブトーク

@誠品生活日本橋
 
・デヴィッド・グレーバー、デヴィッド・ウェングロウ『万物の黎明』
・ハラリ「小麦が人間を隷属させた」
・ルソー「人間不平等起源論」/ホッブズリヴァイアサン
アメリカ先住民ウェンダットの政治家カンディアロンク/貧しいフランスの貴族ラオンタン
・ラオンタン『未開人との対話』
・夏と冬で移動する 定住しない
・不平等の起源という問い自体がどこからきたか
・人に命令してそれに服従するなんてありえない
・世界史(西洋史)を読み替えていく
・マヤ、アステカ、テオティワカン
テオティワカン公営住宅
・必然的な発展段階論を否定する
・ポスト・モダニズム=目的などない は誤り。現在の新自由主義を超目的としている(支援している) シニシズムニヒリズム ポスト・モダン=資本主義リアリズム
・グレーバー 魔術についての デ・カストロとの論争 
・社会が我々を規定するのではない。我々が社会を構成するのだ。だから、社会を変えられる可能性がある。
・ロイ・バスカー 批判的実在論 実証主義と解釈主義の調停 出来事を生み出す、歴史的、構造的メカニズムを明らかにする
・グレーバーによるラッツアラート、ネグリ、ビフォ、ルヴェルといったポストオペライズムに対する批判 
 
◆感想:カンディアロンクとラオンタンの関係が面白い。
未開人を啓蒙してやろうとしたら逆に啓蒙された。
ポストモダンは純粋な新自由主義イデオロギーだという話が目から鱗
可能性はいくらでもある。
例えば、儒教由来の徳治主義孟子の四端四徳→浩然の気→大丈夫。を思い出す、取り戻していくだけでもだいぶ変わってくる。
「社会は変えられないから自分を変える」から「自分を変えて、社会を変えていく」へ。
グレーバーはこの続きを構想していたとのことで残念。
酒井さんのアントニオ・ネグリへの評価を聞けたのがよかった。