マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

【映画メモ】若松孝二監督『新宿マッド』(1970年)

@シネマヴェーラ渋谷
◆感想:なかなか面白かった。
70年の新宿の風景。
70年というところがこの映画のみそだと思う。
60年代とは何だったのか?熱狂が過ぎ去ったあとの寂しさ。
フーテンの部屋の感じなど生態が少しわかって面白かった。
フーテンに、本当に革命をやる気があるのか?それは何のための革命なのか?と迫る父親。
結局彼らの幼稚さと郵便配達25年という父親の地道なリアリズムという対比で負ける。
殺された息子は、「新宿という街を裏切ったのさ」というセリフ。
これから新宿の時代から、よりポストモダン的な渋谷や郊外の時代、消費社会の時代に移っていく。