マラカスがもし喋ったら

読書メモ、講演メモ中心の自分用記録。

たけしの挑戦状と人生

たけしの挑戦状は攻略本無しのクリアは不可能といわれる理不尽な難易度でクソゲーと呼ばれている。
さんざん苦労して洞窟の最深部に辿り着くと財宝があり、晴れてクリアだと思ったら、それはニセモノであるという。
ラジオの企画で、ゴールに辿り着いた証拠写真を募集したが、ほとんどはニセモノのクリアであり、ただ一人だけが真のクリアであったという噂が流れた。
 
このゲームは人生の核心をあらわしていると俺は思った。
 
世の中に成功本があふれており、成功のためのありとあらゆるノウハウが語られているが、何をもって成功とするかが一番難しいのであり、全ての成功は間違っているのだ。
 
しかし、俺はそれでいいと思っている。
 
時間は有限で人生は一度きりであり、真の成功とは何かを思案し続けている時間はない。
最後に辿り着いた財宝はニセモノであり、やっぱりニセモノだったと笑って死ぬほかないのだ。 
 
歴史にはそんなニセモノの財宝に辿り着いたプレイヤーの死体が累積しており、
それが核心に迫って、ばたばたと倒れることで、縁取りのように核心を浮かび上がらせる。
その一点になればよいのだ。